レースのカーテン越しの光が入る窓辺が似合うセントポーリアはお嬢様

今までに何度か育てたことがあるのですが、私の育て方が良くないらしく上手く開花させられない花があります。

花の名前をセントポーリアといいます。家族が名前を聞いて「まるでお嬢様みたい」と言いましたが、名前だけでなく花の色や形もお嬢様っぽいし、育て方もお嬢様のように扱う花かもしれません。

セントポーリアについて

セントポーリアはイワタバコ科セントポーリア属の植物で別名をアフリカスミレといいます。原産地は東アフリカのタンザニアからケニアの山岳地帯の1年中霧がかかる冷涼な高原です。

アフリカ原産だから暑い時でも大丈夫!ではなく、「東アフリカの中でもウサンバラ山地やヌグル山地といった冷涼な場所」なので日本で育てる時は夏の暑さに気を配るのはもちろん、冬の寒さにも気を付けて育てないといけません。

セントポーリアの原種のひとつを発見したのはドイツ人のヴァルター・フォン・セントポール男爵で、発見後にドイツのヘレンハウゼン王宮庭園で栽培され、発見者の名前とスミレ色をしていることから「セントポーリア(男爵の名前)・イオナンタ(スミレ色のという意味)」と名前が付けられました。

はなこ
はなこ

イオナンタといえばエアプランツのチランジア・イオナンタを思い浮かべますが、あれもスミレ色の花を咲かせることから付けられた名前です。

セントポーリア

東アフリカの自生地からは約24種類の品種が発見されており、大きく分けて茎が短いロゼット型、茎が伸びて這うトレイル型があり、今ある園芸品種の多くはロゼット型を改良してできた花です。品種改良のおかげで今では花色、花の形、葉の形など無数といっていいほど多くの品種ができました。その数は2万だとか3万だとかといわれています。

セントポーリアの育て方

セントポーリアは多年草なので条件が良ければ一年中花を咲かせてくれますが、耐寒性も耐暑性も弱いので屋外で育てるパンジーやペチュニアほど簡単にはいかないようです。しかしセントポーリア好きな人は上手に育てるだけでなく、どんどん増やしていらっしゃるのを見て、私も久しぶりに育ててみたくなりました。

なにぶん経験値も少なくこうすれば良く咲くという事は書けませんので、この続きに書くことは私がセントポーリアを育てる上でのメモ書きのようなものだと思ってお読みください。

置き場所

セントポーリアは直射日光が当たるような場所は避け、レースのカーテン越しの光が入る明るい室内で育てます。もし室内が暗い場合は20~30cm程度上から蛍光灯をつけると良いようです。夏は南側と東側の窓辺に置いていたら窓辺から少し離すようにするか北向きの部屋で管理します。冬は室温が10℃を切らないような場所に置きます。

明るいカーテン越しの光でセントポーリアは育てる

水やり

基本的には用土が乾いてから水やりをするのですが、季節によって多少変わります。

  • 春と秋の水やりは用土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまで与えます。
  • 夏は生育が停滞しますので春や秋より土を乾かし気味にして育てます。
  • 冬は10℃以上で管理できている場合は春や秋と同じような水やりにし、10℃を切るような場合は少し乾かし気味で育てます。

いずれの場合も水やりをするときは、花や葉に水がかからないよう用土にだけ与えましょう。

私の失敗は夏だから沢山水分が必要だと思い、与え過ぎた結果根腐れを起こしたことも原因のひとつだと思います。

肥料

春と秋には液体肥料を施します。表示の使用濃度の最も薄めの倍率で回数を多く与える方がいいようです。10月~11月になると緩効性肥料を与えて春を待ちましょう。冬と真夏は肥料は不要です。

植え替え

セントポーリアは毎年植え替えが必要な植物です。植え替えは気温が15℃~25℃くらいの安定した時期に行いましょう。

植え替え時の注意点としてはできるだけ古い土を落とすことが重要です。また根の状態を見て伸びた根があれば切り落とします。植え替えたあと水を与え、そのあと1週間程度は気温(室温)に気を付けて管理しましょう。

はなこ
はなこ

植え替え前には水やりを控えて土が乾いている方が作業がしやすいです。

私の失敗は植え替える時に古い土や伸びた根を残したまま植えてしまったことも理由のひとつです。

増やし方

増やし方には葉ざしや株分けがあります。

葉ざし

葉ざしは3月~5月頃、ちょうど植え替えの時期に元気な葉を選び、葉柄を1cm程度付けたまま切り取り、バーミュキュライト・パーライトなどを配合した用土に1/3程度埋めるように挿し、芽が出るまでは土の表面が乾きそうになったら水を与えます。葉ざしのあとは発根を促すためにメネデールを使用するのもお勧めです。

植え替え時にカッターナイフなどで一株ずつ切り取り、葉ざしの時と同じような用土に植え、根が出てきたら植え替えます。

殺虫・殺菌

どこを見てもセントポーリアは殺虫と殺菌を月に一度は行いましょうと書かれています。殺虫や殺菌って薬を使うから嫌だなと思ってしまいがちですが、これはおそらく絶対に必要だと思います。

私はバラが好きで何種類も育てていますが、やはり同じように定期的に殺虫殺菌をします。虫が発生したり病気になってから殺虫や殺菌を行うと大変なので予防の意味でもセントポーリアも殺虫殺菌を怠らないようにしたいと思います。

これらの薬剤ですが同じものを使い続けると耐性がついてしまって効果が期待できませんので、何種類か用意してローテーションで使うようにしましょう。

はなこ
はなこ

殺虫剤と殺菌剤ですが、混ぜて使えるものにすると作業が一度で済むので便利です。

薬剤は農薬なので残った時は下水に流さず土に撒いてください。土に撒くと農薬は微生物などによって分解され消失します。

私が購入したセントポーリア

今回はネットショップでセントポーリアを2鉢購入しました。ネットショップでセントポーリアのような気温に対して気を使う花を購入することは少々不安もありましたが、購入したお店がセントポーリア専門店ということもあり、丁寧な梱包で何の問題もなく届きました。

購入したセントポーリアの写真です。

セントポーリア【サターン】

このセントポーリアの名前は「サターン」です。色と土星を意味するサターンという名前で一目惚れしました。

セントポーリア【ミナ】

こちらのピンク色の方は「ミナ」といいます。花弁の縁がひらひらしていて本当に可愛いです。

届いたのが5月17日でした。写真のように花も咲いていて蕾も沢山付いています。届いてからは南向きの窓際のレースのカーテン越しの光の当たる場所に置いていたところ、今で10日ほど過ぎましたが、蕾がどんどん開いていって現在は写真の倍ほど開花しています。

追記:2022年10月1日

2022年10月1日

6月頃だったと思いますが、「ミナ」の葉が増えてきたので葉挿しをしてみようと思い、苗ポットに用土を入れて葉を3枚挿しておきました。

葉挿しをしたあとはメネデールを与えて様子を見ていたところ、1枚は途中でだめになったようでしたが、2枚には根が出て新しい葉も出て葉が増えてきたのでポットを卒業し3.5号の鉢に植えました。

セントポーリア葉挿し

花が咲いてくれるのはいつになるかわかりませんが、大切に育てたいと思います。

追記:2022年12月

育てているセントポーリアのサターンは暑い季節は開花しなかったのですが、秋になり蕾が付き始めて9月末くらいから順番に花が咲き始めました。しかし驚くことに色が赤紫の一色という、それまで咲いていたサターンの色ではなくなったのです。

セントポーリアは花色が変わることがあるようですし、サターンにはレッド系といって全部が赤紫のものもありますし、色の変化があってそっちになってしまったかと思っていたところ、4輪目あたりから一部白い部分がある花が咲き始めました。

セントポーリア花色の変化

花が咲くたびに撮っていった写真です。

4輪目に少しだけ白が見えています。その後、5~6輪目はもう少し白が多くなり7~8輪目、そして9~10輪目ではかなり白が増え、10輪目以降に咲いた花は以前の花色に近くなりました。

しかし10輪目以降に咲いた花の中にも、赤紫のほうが多い花もあり花色は不安定な感じです。それでもいろいろな花色が混じってこれはこれで綺麗なので納得しています。

またなにか変化があれば続きに書きます。

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