家には何種類もの観葉植物や塊根植物があり、冬になると部屋の暖かい一角に並べて置きます。
1年間ずっと室内で育てている観葉植物もありますが、秋までは屋外で管理していた植物も冬が近づくと室内に入れるようにしています。
今回は観葉植物の冬の管理についてです。
観葉植物は冬が苦手
観葉植物は暖かい地域で生育している植物が多く、日本の冬の寒さでは屋外での管理は難しいため、外気温が15℃以下になったら室内で管理するようにします。
置く場所
観葉植物は室内の明るくて暖かい場所に置くようにしてください。できれば東側か南側の窓から光が入ってくる場所がいいです。
ただ窓の断熱にもよると思いますが、夜間になると窓際は寒くなりますので、厚みのあるカーテンで寒さ対策をし、その上で窓から少し離れた場所に置く方が安心です。その際、頻繁に置く場所を変えるのは観葉植物にとってストレスになりますので、同じ部屋の中で少し移動させる程度にしてください。
避ける置き場所
- 玄関:冷えますし、ドアの開閉で外気が入ってきます。
- 暖房が効きすぎる部屋:乾燥しすぎることと、暖房が付いている時と消した時で室温が変わります。
- 屋外:寒すぎます。
観葉植物の冬の水やり
冬の水やりは土が乾いてから、2~3日経って与えるようにします。朝などは蛇口から出る水の水温がかなり冷たくなっていることが多いので、水を汲み置いて常温になってから与えましょう。水やりは暖かい日の午前中がお勧めです。
そしてこれは冬に限らず1年通して言えることなのですが、何日に一度というような水やりの頻度は決めず、季節の違い、成長期と休眠期の違い、置く場所の違い、植物の違い、個体差、用土の違いで水やりの頻度は異なりますので、土の乾き具合を観察して水を与えるようにしてください。
特に冬に枯らす原因は水のやりすぎによる根腐れです。データによりますと植物を枯らす85%以上がこの理由らしいので、少ないかな?と思うくらいの水やりの頻度で与えるくらいがいいかもしれません。
休眠期になっている植物に対しては、水を与え過ぎると根から水分を吸わず常に根が湿った状態になり腐りますのでご注意ください。
もし葉が乾いているようだったり、枯れかかっている時は、霧吹きで葉に水をかけてください。
簡単なように思える植物の水やりですが、本当は奥が深く難しく、ベストなタイミングで水やりができるようになるまで3年はかかるという意味で、園芸の世界の言葉です。
寒さ対策
寒さが厳しい夜間は、段ボールや発泡スチロールで鉢を囲むようにし、鉢と段ボールや発泡スチロールの間に隙間ができるようでしたら発泡スチロールを割り入れたり、新聞紙を丸めて隙間を埋めてください。
でも室内で段ボールや発泡スチロールがむき出しのままってダサイですよね。そんな時は少しおしゃれな鉢カバーで覆ってあげると保温+オシャレ感が出てくれるのでいいのではないでしょうか。鉢カバーと鉢の間にも発泡スチロールや新聞紙を丸めて埋めておく方がいいのですが、せっかくおしゃれな鉢カバーなのに新聞紙などが見えたら格好悪いと思いますので、暖房を切っている夜間だけでも入れておくといいかなと思います。
また土の上にウッドチップを置くことも保温になりますし、暖かい空気は上に行きますので、小さな鉢なら床に置くより高い場所に置くようにしましょう。
休眠期なのか?枯れたのか?わからないとき
夏はグングンと成長していたのに寒くなると成長しなくなったり、葉が落ちたりすると枯れたのかと心配になります。しかし葉が落ちただけで枯れたと決めるのはまだ早く、もしかすると休眠しているのかもしれません。
*休眠期とは成長を停止している時期のことです。
調べ方
- 枝を曲げてみて、しなやかに曲がるようなら休眠、ポキッと折れるようなら枯れています。
- 爪で樹皮を少し引っ掻いてみて、内側が緑色をしていて瑞々しかったら休眠、茶色で乾いているようなら枯れています。
- 鉢から根鉢を崩さないように抜いてみて根が瑞々しいなら休眠、根が乾いていたり黒くなっていたり悪臭がするなら枯れています。
葉が枯れていても休眠であれば、根が生きていますので暖かくなれば葉は出てきます。春まで待ってみましょう。
鉢から抜いたり庭植えの場合は掘り上げた時、根と土がひと塊になった部分のことです。
春に向かって
冬から春に向かって気温が少しずつ高くなってくると、暖かいから屋外に出そう!と思ってしまいますが、少し待ってください。暖かくなってきても一気に屋外に出してはいけません。
午前中だけ日光に当てる、数時間だけ屋外に出してみる、もう少し長い時間出してみる、というように少しずつ環境を変えていくようにしてください。
ゴールデンウィーク頃になると、気温はさほど高くなくても日差しは強くなっていますので、カーテン越しの光を当てるようにするか、屋外の場合は直射日光を避けて置くようにしましょう。
冬から春への移行期は、少しずつ慣らしていくことが大事です。
観葉植物冬越しの耐寒温度
一般的によく育てられている観葉植物の耐寒温度を表に纏めてみましたので、冬の管理の際の目安にしてください。
耐寒温度 | 植物名 |
---|---|
0℃以上 | アイビー、アスパラガス、アロエ、オリヅルラン、ゴールドクレスト、シュロチク、カンノンチク、トラデスカンチア、プテリス |
5℃以上 | アジアンタム、アスプレニウム、アナナス類、ゴムノキ、コルディリネ、シェフレラ、シッサム、シペラス、スパティフィラム、ゼブリナ、ディジゴテカ、ドラセナ、ネフロレピス、パキラ、ピレア、ガジュマル、ブライダルベール、ペペロミア、ベンジャミン、モンステラ、ヤシ類、ユッカ |
8℃以上 | エバーフレッシュ、コルムネア、サンセベリア、フィロデンドロン、ポトス |
10℃以上 | アグラオネマ、アランタ、アンスリウム、クテナンテ、カネノナルキ、クロトン、コーヒーノキ、シンゴニウム、ディフェンバキア、ベゴニア |
12℃以上 | アフェランドラ、カラテア、ウンベラータ |
15℃以上 | アロカシア、カラジウム、フィットニア |
お家の玄関を飾るシンボルツリーとしても人気のあるオリーブですが、耐寒気温は-10℃だとか。強いなと思いますが、それでも-10℃が何日も続くようだと枯れてしまうらしいです。鉢植えで育てておられるようでしたら、氷点下になりそうな夜間だけでも玄関内に入れておく方がいいと思います。
これらの温度は目安です。耐寒温度が0℃だから大丈夫と思っていても、庭植えと鉢植えでは土の中の温度も違いますし、風が吹くと0℃以下になるかもしれませんので、安全なところで春まで管理してくださいね。
冬にはあまり成長がみられない観葉植物ですが、春以降の成長を楽しみにして寒い時期を乗り切ってください。