室内で過保護にせず屋外で育て始めると大きくなったアジアンタム

暑い季節でも涼しげな植物はないだろうかと家の中を見渡していてアジアンタムが目に付きました。本日は夏に人気のアジアンタムについてです。

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暑くなると欲しくなるアジアンタム

この記事を書いているのは8月末なので立秋も過ぎています。しかし2020年の夏は豊中市でも39℃を超える日があって暑くてたまらない毎日が続きぐったりしています。

このような暑い中、涼しさを感じさせてくれるグリーンはアジアンタムです。小さく柔らかな葉が揺れているのを見るだけで涼しく感じさせてくれることから、夏になるとつい欲しくなってしまう植物のひとつかもしれません。

アジアンタム

アジアンタムについて

アジアンタムは葉を見ればおわかりのようにシダ植物です。イノモトソウ科ホウライシダ属に分類されており、世界では温帯から熱帯に分布しています。英語ではMaidenhair fern(乙女の毛のシダ)と呼ばれています。

基本的にアジアンタムは暑さと寒さと乾燥に弱く、年間通して明るい室内での管理を勧められることが多いようです。

水やりは土がカラカラになってからでは遅いですが、水をやりすぎると根腐れを起こしますので、土の表面が乾いてきたかな?というタイミングでたっぷりと与えるようにするのが良いでしょう。そして葉に霧吹きで水をかけてあげる(葉水)ことも必要です。

気を付けないといけないのがエアコンの風なので、風の当たらない場所に置くようにしてあげてください。

それでも葉がチリチリになったら?

葉がチリチリになり、触るとカサカサしているのを見ると枯れたと思って捨ててしまう人も多いようですが、葉が枯れただけで根が生きているため簡単に再生します。再生するといっても、チリチリになった葉がもう一度綺麗な葉に戻るではありません。枯れてしまった葉は水をやってもチリチリのままです。

再生させる方法は、根元から2~3cm程度で全部バッサリと切ってしまいます。葉がなくなり茎だけになりますが、この思い切った切り戻しが再生のポイントです。その後、水を切らさないように管理すれば茎の間から新しい芽が出てどんどん成長していきます。

切って水を与えるだけなので簡単です。


育てているアジアンタム

私もやはり暑くなるとアジアンタムが欲しくなるため、3年ほど前に3.5号ポットに入ったものを購入しました。そして鉢に植え替えて上にも書いたように【大切に明るい室内で】育てていました。

しかしエアコンの風や低い湿度などの影響と、ついつい霧吹きを忘れてしまい、葉がチリチリになって何度根元からバッサリ切ったことか…。

昨年秋もそこそこまで育ったあと、またチリチリになってしまったので諦めムードになり「一度外に出してみよう」と、屋外で育てることにしました。

冬の管理方法

屋外に出したのが10月末くらいだったので、真冬になれば室内に入れようかと迷っていたのですが、結局南側のベランダに置いてある簡易の小さな温室に入れて冬越しさせることにしました。

発泡スチロールを鉢の下に敷き、夜は持っていた育苗ヒーターマットも使いました。日が当たる昼間は温室内の温度が上がりそうだったので、風通しのために少しだけ隙間を開け、夜になると閉じるという繰り返しの毎日でしたが、枯れもせず冬を越すことができました。

その間にも成長してくれて、根が詰まってしまったように思いましたので、時季外れでしたが根を崩さないようにして1度だけ鉢増しをしました。

夏の管理方法

初夏になるとどんどん大きくなり、7月初旬に10号鉢に植え替えました。植え替えるとまた大きくなってきてくれています。

夏は冬と違って北側で直射日光の当たらない場所に置き、水切れしないように育てています。葉焼けをしてしまった箇所もありますが、数枚切り落としただけです。

このように約10か月間、屋外で育てましたが、室内で育てているときより綺麗で元気です。

水やりですが、先に説明したように表面が乾いたかな?なんていうことを無視し、適当に水を与えています。葉水につきましてはジョウロで上から気にせずにジャージャーとかけているので、勝手に葉水になっているかもしれません。

私の場合は、室内管理から屋外に変えたらものすごく大きく元気に育ってくれました。現在10号鉢で大きなアジアンタムを楽しんでいますが、次回は株分けをして鉢を増やそうと思っています。

株分けの方法

アジアンタムは株を分けることで簡単に増やすことができます。株分けをする時は植え替えるタイミングで行うのが簡単で良いと思います。

やり方は、植え替える時と同じように鉢から株を抜き、古い土を適当に取り除きます。あとは2つや3つに分けて新しい鉢に植えるだけです。分けるときにハサミやナイフを使い、中央部分に切れ込みを入れてから分けるようにすると簡単です。

追記:2020年8月24日

下の写真はかなりピンボケですが、育てているアジアンタムの今の状態です。

育てているアジアンタム

追記:2020年11月27日

なんとか夏越しも大丈夫かと安心した矢先、猛暑のせいで葉の一部がチリチリとなってしまいました。チリチリの部分だけカットしようかとも思ったのですが、葉が出てくる過程を見ていただくのもいいかと思ってバッサリと切りました。

下は切った時の写真です。この写真は2020年10月7日に撮ったものです。

アジアンタム切り戻し

そして10月16日に撮った写真が次です。少し葉が出てきている様子がわかります。

アジアンタム少し葉が出てきた

少し葉が出てきてから約1か月後の11月27日の写真が次のようになります。

アジアンタム切り戻しから1か月半後

けっこうふさふさとなってきました。

アジアンタムは葉が枯れても必ず再生してくれます。もしお家にあるアジアンタムがチリチリになって捨てようかと思っていらっしゃる方がおられるようでしたら参考になさってください。

追記:2022年8月1日

変らずアジアンタムは元気です。

2021年から2022年にかけての寒い時期の管理ですが、イオンの出口横に「ご自由にお持ち帰りください」と書かれてある段ボールなどの置き場から発砲スチロールの箱をいただいてきて、そこにアジアンタムの鉢を入れてベランダに放置したままでした。発砲スチロールの縦横は鉢がちょうど入るくらいの大きさで、高さは鉢の半分くらいまでです。

「冬の管理方法」のところに書いた、簡易の温室も育苗ヒーターマットも使いませんでした。冬が終わり、春が来て夏がきましたが、葉焼けもせずチリチリにもならず綺麗な葉のままです。

屋外に出した最初の1年ほど気を使わなくても、その環境に順応するものなんですね。

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