ガーデニング初心者でも育てやすい春の花の代表はパンジーとビオラ

パンジーとビオラはガーデニング初心者の人でも簡単に育てることができる花です。

パンジーもビオラも春に咲く花ですが、種から育てるのであれば種まきは8月末~9月末です。苗から育てるのであれば最低気温が10℃以下になってから植えるほうが失敗がありません。

今回は種から育てる方法、苗から育てる方法について書いていきたいと思います。

パンジーとビオラの違いについて

パンジー

ふたつの違いを簡単にいうと「花の大きなものはパンジー、小さなものはビオラ」です。花の大きさが5cm~10cmだとパンジー、2cm~4cmだとビオラと思っていただくと解りやすいと思います。

ビニールポットで売られている苗を見るとパンジーは花は大きくて華やかだけど一株に1~2輪の花、ビオラは一輪は小さいけど多花性なので一株に沢山の花が咲いています。

じゃあ両方の良いところを合わせたらいいと思いますよね。あります!

パノラといってパンジーとビオラのちょうど中間くらいの大きさの花で、大きく華やかな花を咲かせるパンジーと、枝分かれして多花性のビオラの両方の性質を合わせ持った品種です。



パンジーやビオラを種から育ててみる

パンジーやビオラの発芽する最適の地温は約20℃前後のため、種を蒔く時期は8月下旬から9月末までが良いとされています。お住まいの地域の気温に合わせて種まきをしてください。

8月下旬から9月上旬に蒔くと開花は秋冬になり、9月中旬から下旬に蒔くと開花は春になります。

種まきのやり方

種を暑い時期に常温で置いておくと発芽しにくくなりますので、蒔くまでは冷蔵庫で保管して下さい。

準備するもの

  • 種まき用土。土は水はけの良いものを選びましょう。
  • トレイなど。トレイは穴が開いていて水が溜まらないものにしてください。
最初にトレイに2~3cmほど用土を入れます。種を蒔くときは1.5cm程の間隔で一粒ずつ置いて下さい。種は小さいので大変ですが間隔をあけてください。そのあと種が隠れる程度に薄く土を被せます。

発芽までの管理方法

発芽までは直射日光の当たる場所は避け、室内での管理がお勧めです。風通しの良いところに置きましょう。水やりは種が流れ出ないようにするために霧吹きを使ってしっかりと底の土が濡れるまで与えてください。

はなこ
はなこ

じょうろは勢いよく水が出ます。種が流れ出るかもしれないので使わないようにしましょう。

発芽後の管理方法

発芽すると今度は日当たりが良く風通しも良い戸外へ出します。ただ一度に室内から外へ出すと環境の変化がありますので、時間を少しずつ延ばすようにして戸外での環境に慣らしてください。

たくさん発芽していたら適当に間引きます。

本葉が4枚ほどになりましたら、根を傷つけないように気をつけてポットに1芽づつ鉢上げをします。鉢上げのあとは暫く風通しの良い直射日光の当たらない場所に置いて管理をします。数日間はその状態で管理をして芽が成長しているとわかれば日当たりの良いところに置いていただいて問題ありません。

ポットの下から根が見えるようになったら今より少し大きいポットに移しかえをします。根を傷めないようにポットの底に用土を入れてからその上にそっと移しかえてください。

そのあとポットの縁くらいまで株が大きくなってくれば、いよいよ鉢植えや花壇に植えることができます。園芸店などで販売されている苗の状態と同じですね。



苗からパンジーやビオラを育ててみる

ポット苗を購入しようと思ったら80円くらいで売られているものより、200円とか300円で売られているものを買われた方がお得です。高値のものは花のつき方や増え方などが良いので購入される場合は少しだけ贅沢をしてみて下さい。

ホームセンターなどでは早い時期から販売されていますが、できれば最低気温が10℃以下になってから植えたほうが安心です。気温が高い時に植え付けると間延びをしますし、酷いと腐ってしまいます。しかし真冬になってからだと外での作業も大変ですから、目安として最低気温が10℃以下5℃以上の間で12月中旬までに植えつけるのがベストです。

植え付けは15cmから20cm間隔で植えます。一番下の葉がちゃんと土の表面から出るように、浅くも深くもなく良い深さに植えましょう。

新しい土に植える場合はそのままで大丈夫ですが、古い土を使う場合は土をふるいにかけ根が残っていたら取り除き、新聞紙などに広げて天日干しをしたのち、肥料や土の再生剤を混ぜて土を良い状態にしてから植えるようにしてください。

植える時は根を傷つけないように土を崩さずそのまま植えるようにします。植え終わったらじょうろなどを使ってたっぷりと水をあげてください。

綺麗に花を咲かせるためのコツ

植え付けたあとは摘心をします。植えた状態のまま育ててもそれなりに増えてはくれますが、摘心をすると2倍3倍に増えますので、購入した時に咲いていた花が勿体無いと思わずに思い切って摘心をしてください。摘心は新芽を残すように新芽の上でカットしてあげましょう。

植えつけたあとは日が当たる場所で育てるとどんどん花を咲かせてくれます。

ビオラ

枯れた花を見つけたらそのままにせず花がらを取り除くことも大切です。花がら摘みは花弁だけを取り除くのでなく花茎から取り除くようにしてください。

沢山花を咲かせるためには水のほかに肥料が必要です。肥料はリン酸、カリ分の含まれている液体肥料を月に1~2度与えるようにします。

水やりのタイミング

土が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えて下さい。土が乾く前に水を与えると根が腐りやすくなりますのでご注意下さい。

はなこ
はなこ

水やりは午前中の気温の上がり始めた時間にお願いします。夕方に水やりをすると気温が下がり土の中の水が凍結する場合があります。

花壇など地植えの場合は植えつけた時の水やり以外に基本的に不要です。水やりは雨に任せましょう。

4月…株が弱ってきた?

4月になると気温も上がってくるため徒長してきます。

そこでやっていただきたいのが切り戻しです。切り戻す場所は草丈の1/2から1/3を残した位置の花芽の上です。ここを間違うと花は終了になってしまいますので間違わないようにしてください。

上手く切り戻したら2~3週間でまた花が咲いてきます。

5月…もう終わり?

5月になるとどんどん気温も上がってきます。

その頃にはペチュニアなどの夏の苗も出始めるので植え替えようと思い始めます。実際5月頃になるとパンジーやビオラにはアブラムシが発生することも多いです。

もう少し花を楽しもうと思ったらアブラムシ退治にはオルトランという殺虫剤を使ってみるといいかもしれません。オルトランは土に蒔いてから水をやると根から薬を吸収しますので、樹液を吸っているアブラムシを退治してくれる効果があります。

ただこの時期になると夏の花に植え替える人が多いように思います。

そのまま抜くか種を取るか

咲き終わった花がらを取る時に指で触ると膨れている部分があります。種はそこに出来ていますので来年のために収穫するのもいいでしょう。しかし5月に取った種は8月末や9月には蒔くのですから、すぐそこにパンジーやビオラの種まきの季節はやってきています。

またこぼれ種からも自然に発芽して花が咲く場合もあります。これもちょっとした楽しみかもしれませんね。



育て始めたパンジーとビオラ

追記:2023年11月23日

高級パンジーと呼ばれる品種もあって、久しぶりにパンジーやビオラを植えてみたいと思っていたところ、欲しかったドラキュラを見つけて即買いしました。パンジーやビオラを育てるのは7~8年ぶりです。

パンジーとビオラ

購入したのはパンジーのドラキュラとクレール・ドゥ・リュンヌ、ビオラのエッグタルトとラビット咲きのバニーイヤーです。ドラキュラはサトウ園芸の佐藤勲さんのオリジナルの品種、そしてクレール・ドゥ・リュンヌとエッグタルトも佐藤さんが作られた品種です。

本当はもっと欲しかったのですが、ドラキュラなどは安価で販売しているパンジーの10倍くらいの価格なので2株だけ。そしてクレール・ドゥ・リュンヌは1株という買い方です。

エッグタルトとバニーイヤーはコントラストが綺麗かなと思って近くに植えています。

友人にドラキュラの写真を送ったところ、友人もすぐに買いに行ったそうです。送ってくれた写真をみるとレッド系で華やかでした。

満開になる時を楽しみに育てていきたいと思っています。

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