年神様をお迎えするお正月飾りやしめ飾りはいつ飾るのがベスト?

年末が近づいてきて買い物に行くと目に付くのは鏡餅や祝い箸、そしてお正月飾りですね。

年々1年が過ぎるのを早く感じるのは年齢のせいでしょうか。そういえば誰かが言っていましたね。50歳の人間にとっての1年は人生の50分の1だけど、5歳の人間にとっては人生の5分の1になる。50歳の人間にとっての10年間は5歳の人間の1年間に当たり、5歳の人間の1日が50歳の人間の10日に当たることになるんだとか。

年末になると毎年必ず感じる1年の早さと食材の高値を横目で見ながら、今回はお正月飾りの中でも花に関係する門松としめ飾りのお話をしたいと思います。

お正月飾りとは

お正月はその年の年神様(歳神様)をお迎えしてお祝いをする行事です。ですから年末に大掃除をして年神様をお迎えするのにふさわしいようなお家に整えます。

大掃除を始める日といいますか、お正月の準備をし始める日を正月事始めと呼び、12月13日というのが多いようです。地域によっては12月8日という所もあるようです。

掃除を終えると玄関に門松やしめ飾りを飾りますが、私は12月28日に飾ると決めています。おそらくその日に飾るというお家も多いのではないかと思います。会社などでは28日にはお休みになる場合もあるでしょうから、お正月休みになる前日、大掃除が終わったら飾るという所が多いかもしれません。

お正月飾りを12月28日にする理由ですが、まずクリスマスが終わっていることがひとつ、それから末広がりの8が付いている日であることが理由です。

別の日にしないのは29日だと9がついていて苦がつく、来年も二重に苦が付くということで避け、31日は一夜飾りといって神様をお迎えするのにドタバタとラストの一日に飾って「ギリギリだけど間に合った!」というのでは失礼にあたるということから避けるということで、結局28日に毎年飾っています。周りを見ても、そのあたりの日に飾られるところが多いように思います。

はなこ
はなこ

いつに飾ろうかと迷っている人は28日に飾ってみられてはいかがでしょうか。28日に飾れなかった時は29日を避けて30日がいいと思います。



門松について

門松

門松は読んで字の如く、門(玄関)に飾る松飾りです。しかし実際は松だけでなく竹や南天、葉牡丹などが入っています。

ところがこの門松、私は関西に住んでいますので、この写真のようなものしか知らなかったのですが、地方によって少しずつ異なるのですね。私は関西のことしかわかりませんので、お住まいのところと違う場合もあるかもしれませんが、どうぞそのあたりはお許しください。

一般家庭では、次のような根引き松もよく見られます。

一般には根引き松

根付松

根の付いたままの松を門扉や玄関の左右に飾ります。

飾り方ですが、花屋で門松を購入しますと2本がセットになっています。1本は雄松、もう1本は雌松です。雄松は黒松で葉が硬いのが特徴です。雌松は赤松で雄松に比べてしなやかで葉が柔らかいです。

はなこ
はなこ

花屋をしていて毎年聞かれるのが、どのようにして調べたらいいのか?なのですが、手の平で葉を上からポンポンと叩いて痛いのが雄松で、あまり痛くないのが雌松ですとお答えすると、たいていの方はお解りいただけます。

松に半紙や和紙を巻き、その上から紅白の水引きを結んで飾るのがこちらでは一般的です。

飾る時の左右なのですが、関西と関東では違うようで、京都を中心に関西では門扉や玄関に向かって右側に雄松、左側に雌松を飾る場合が多いです。関東は逆です。これはおそらくお雛様の飾り方と同じで、京雛と関東雛は男雛と女雛は逆に飾りますよね。それと同じとお考えください。

そのほかの地域にお住まいの人はお住まいの所にあった飾り方をしてください。存じ上げず申し訳ありません。



注連飾り(しめ飾り)について

注連飾り

門松は飾らなくてもしめ飾りをされているお家は多いように思います。しめ飾りも年神様をお迎えする準備です。

しめ飾り、しめ縄は神様が宿る場所に飾ります。神社は勿論、木や岩などしめ縄が飾られているのはその場所に神様が宿っているとされているのです。

神様としめ縄

日本神話によりますと天照大神(あまてらすおおみかみ)は、高天原での弟の須佐之雄命(すさのおのみこと)の素行に怒って天の岩屋へと隠れてしまわれたそうです。

太陽の神であった天照大神の姿が見えなくなったことから、世の中は暗闇に覆われました。八百万の神様は困り、なんとか天照大神を岩屋から出そうと相談をし、岩戸の前で天鈿女命(あめのうずめのみこと)が踊り、まわりの神様が囃し立てるという宴会をしたのです。ちょっと見てみたい気持ちになりますね。

天照大神はその騒ぎを何事か?と岩戸を少し開けて様子を伺った時、力持ちだった手力雄神(たぢからをのみこと)が岩戸を開け天照大神を外へ出した後、岩戸を閉めて再度岩屋に入らないようにと縄で岩戸を縛ってしまったという話がしめ縄の元となっているのだそうです。

話を戻します。

しめ飾りを飾る

しめ飾りには飾る場所や地域によって形が異なります。玄関であったり台所であったり、その場所にあったしめ飾りを飾るようにしてください。

そういえば数年前までは車にもしめ飾りをつけていた人が多かったのですが、最近は見なくなりました。お正月に出かけて、たまにしめ飾りが付いてある車を見かけると嬉しくなります。

従来からあるしめ飾りでは自宅の玄関には似合わないと思われる人には、洋風のものがあります。

洋風注連飾り

スーパーやホームセンターをはじめ花屋でも扱っていますので、あちこち見て自宅に合ったデザインのものを探してみられてはいかがでしょうか。一気にお正月感が出ますので玄関飾りとして飾っていただきたいなと思います。

お正月飾りを片付ける時期

門松やしめ飾りを片付ける時期はお住まいの地域で異なります。

七草粥を食べるまで飾るというところもあるでしょうし、関西では小正月と呼ばれる15日まで飾る場合が多いようです。

お正月飾りの処分の仕方

とんど焼き

お正月飾りはどんど焼きで処分するというのが一般的です

この呼び方も地域によってさまざまで、私の住んでいる近くの神社では「とんど焼き」と言っています。毎年15日に神社に持って行きお正月飾りを燃やします。

とんど焼きが終わるとお正月も完全に終わった感じがしますよね。

余裕をもってお正月の準備をなさってください。

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