各都道府県の花です。こちらのページは関東地方のシンボルフラワーです。
茨城県
バラ(薔薇)
バラは和語でいばらを転訛したものです。そのことからバラは茨城県という地名にちなんで決まった県花で、県章もバラの花をモチーフにしています。茨城県とバラの関係は昔からあり、常陸国風土記でも黒坂命(くろさかのみこと)が茨(うばら)で城を築いて賊を退治したという話があります。
バラはその名の通りバラ科バラ属の花で種類も多く魅力のある花です。切り花にしても園芸種にしても、存在感があり優美な気持ちにさせてくれる花の代表ではないでしょうか。
5月から6月に咲く品種が多く、その頃にあちこちのバラ園では良い香りと共に見頃になります。またバラは「そうび」とも読み、冬薔薇(ふゆそうび)と書くと冬の季語になります。
バラの花言葉
「愛」「恋」「美」「幸福」「乙女」「秘密」「無邪気」「清新」
栃木県
ヤシオツツジ(八汐躑躅・八染躑躅)
日光や那須、塩原の山地に生育しているヤシオツツジは、ツツジ科の落葉低木です。寒さに耐えて早春の訪れと共に、ほかの落葉樹の花が咲くより先に花を咲かせ、春を感じさせてくれる花です。
しかしヤシオツツジはアカヤシオ、シロヤシオ、ムラサキヤシオの総称とされ、種としての正式名称ではありません。その中で栃木県の県花は、私の調べた限りではアカヤシオをさしているのではないかと思います。
日光といえばいろは坂ですよね。いろは坂にはカーブに番号が付いていますが、その番号を書いた看板にヤシオツツジが描かれています。もちろん、いろは坂にはヤシオツツジが美しく咲くことから描かれているのでしょう。
私の中学校の修学旅行は東京と日光でした。いろは坂もバスで行きましたがカーブの度にワァ~!ワァ~!と言うばかりで看板のヤシオツツジまで気にしていなかったです。しかし遥か昔の看板にヤシオツツジが描かれていたかは不明です。(笑)
ヤシオツツジの花言葉
「愛の喜び」「情熱」
群馬県
レンゲツツジ(蓮華躑躅)
レンゲツツジはツツジ科の落葉低木です。名前の由来の蓮華は蕾の形が蓮華(ハスの花)に見えることから付けられました。有毒です。
ツツジを漢字で書くと躑躅になりますが、これは中国から伝わった漢字で「てきちょく」とも読みます。この字は少し行っては止まるという意味で、このレンゲツツジの毒と関係があります。ある時、羊がツツジの葉を食べたあとふらつきながら苦しんだそうです。そこから少しいっては止まる意味の躑躅という名前が付いたそうです。
もちろん毒のないツツジもありますが、レンゲツツジは口にしないようにしてください。人間が口にしても、ふらつきや痙攣などの症状が起こる場合もありますのでご注意くださいね。
レンゲツツジの花言葉
「節制」「向上心」「情熱」
埼玉県
サクラソウ(桜草)
サクラソウはサクラソウ科の多年草で、北海道から四国まで分布する可愛らしい花です。その中で埼玉県さいたま市の田島ヶ原に自生するサクラソウは、国の天然記念物に指定されています。
江戸時代にサクラソウの園芸種の栽培が行われていましたが、多くは荒川流域をはじめとする原種を元に作られています。今ではサクラソウ属の花は500種類以上あり、春の花壇を彩る花になりました。
園芸種で有名なものはプリムラマラコイデスですが、自生のサクラソウと異なりその殆どが非耐寒性のため1年草扱いになります。ただ品種によっては耐寒性のものもありますので、ガーデニングにお使いになる場合は、ラベルを確かめて植えることをお勧めします。
サクラソウの花言葉
「青春の喜びと悲しみ」「希望」「可愛い」「少女の愛」「初恋」「淡い恋」「無邪気」「清らか」
千葉県
ナノハナ(菜の花)
千葉県では春の訪れと共に菜の花の開花を楽しむ人も多く、マザー牧場では約350万本の菜の花が咲き、春の風物詩といわれています。
菜の花はアブラナ科の花の総称です。実はアブラナ科の仲間は多くあり、キャベツやブロッコリー、白菜やチンゲンサイやカブなどもアブラナ科です。
ところで菜の花は、花菜(ハナナ)とか菜花(ナバナ)とか菜種(ナタネ)とかっていろいろな呼び名があると思いませんか?これは先に書いたように菜の花にはいろいろな種類があり、花として鑑賞するものや食用にするものがあるからなのです。
花菜は若くて柔らかな野菜でお浸しや和え物にします。菜種は菜種油にするものです、そしてそれを纏めたものを菜花と呼びます。
菜の花の花言葉
「快活な愛」「明るさ」「豊かさ」「小さな幸せ」「競争」
東京都
ソメイヨシノ(染井吉野)
桜といえばソメイヨシノと言われるように、桜を代表する花ではないでしょうか。ソメイヨシノを含む桜はバラ科になります。
ソメイヨシノは江戸時代に、染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋さんがエドヒガンザクラとオオシマザクラを交配させてできた桜です。当時は吉野桜という名前だったそうですが、奈良県吉野山の桜を使って品種改良した桜ではなかったこともあり、吉野山に多い山桜とは異なる為、染井吉野と名前を変えたということです。
沢山あるソメイヨシノは、接ぎ木で作ったクローン桜なので気温など条件が合えば一斉に開花するのが特徴です。
桜の樹齢は300年だとか、長いもので2,000年という木がある中で、ソメイヨシノの寿命は60年だといわれています。今綺麗に咲いているソメイヨシノは戦後に植えられた木が多いので、そろそろソメイヨシノが見られなくなるなんていう話が出てきているとも聞きます。しかしそれはなんの対策もしなかったらという話なので、剪定や肥料、殺虫剤を工夫することによって長寿の木になるのではないかと思います。
ソメイヨシノの花言葉
「純潔」「優れた美人」
神奈川県
ヤマユリ(山百合)
ヤマユリは日本に昔から自生しているユリのひとつで、ユリ科の球根植物です。
三浦半島や丹沢や箱根など神奈川県の各地で見ることができるユリで、花径が20cmを超えるほどの大輪の花を咲かせ、開花すると甘く濃厚な香りがします。
ユリで濃厚な甘い香りといえば皆さんよくご存知のカサブランカですが、カサブランカはヤマユリを元に品種改良された花です。そんなことからかカサブランカはユリの女王、ヤマユリはユリの王様といわれています。
開花まで5年以上かかり、古い株ほど花を沢山付けます。
また鱗茎(りんけい)は、オニユリと同じくユリ根として食用になります。
ヤマユリの花言葉
「全美」「荘厳」「威厳」