各都道府県の花です。こちらのページは関西地方のシンボルフラワーです。
滋賀県
シャクナゲ(石楠花)
ツツジ科であるシャクナゲの花は高山植物で、標高800mや1,000mあたりの山に自生するのですが、滋賀県蒲生郡日野町鎌掛にある『しゃくなげ渓』は、標高300mから400mの谷間に咲きます。それだけの低地に咲くということで、滋賀県のシャクナゲは国の天然記念物に指定されています。
シャクナゲは種類が多岐にわたり、園芸品種も多いです。自生しているシャクナゲと違い、園芸品種は日本の気候に合ったものがあるので庭木としても育てることができます。
花が大きく姿が美しいことから、花木の王様と呼ばれています。
シャクナゲの花言葉
荘厳、威厳、警戒

京都府
しだれ桜(枝垂桜)
流れ落ちるようなしなやかさがあるしだれ桜は、京都の町にとけ込んで素晴らしい景色を見せてくれます。京都の桜といえばしだれ桜というように、円山公園や京都御苑は多くの人がお花見に訪れますし、醍醐寺のしだれ桜は、豊臣秀吉が生涯の最後に見た桜として有名です。
ところでしだれ桜は、ソメイヨシノという品種と同じだと思われている人もいらっしゃるかもしれませんが、しだれ桜は品種ではなくしだれ桜という分類です。
品種としては紅枝垂、八重紅枝垂、清澄枝垂、枝垂彼岸、枝垂山桜、吉野枝垂、菊枝垂、糸枝垂、雨情枝垂などがあります。
しだれ桜の花言葉
優美、ごまかし

大阪府
うめ(梅)
百人一首の最初に『難波津に咲くやこの花冬ごもり 今は春べと咲くやこの花』という序歌が読まれますが、この中の『この花』は梅の花だと言われています。そしてこの歌は難波高津宮で大鷦鷯尊が即位し仁徳天皇となった時に、世の中の繁栄を願って詠まれた歌だとされています。
そのような理由で大阪と梅は縁のある花ということで、府の花のひとつに指定されています。
梅の花言葉
高潔、上品
サクラソウ(桜草)
大阪府のもうひとつのシンボルフラワーはサクラソウです。
サクラソウは大阪府千早赤阪村と奈良県御所市の境にある金剛山に、サクラソウの原種であるクリンソウが自生していることから、梅と並んで府の花になりました。
クリンソウは漢字で九輪草と書き、花の咲き方が寺院の屋根の先に付いている九輪に似ていることからきています。
サクラソウの花言葉
青春の喜びと悲しみ、希望、可愛い、少女の愛、初恋、淡い恋、無邪気、清らか

兵庫県
ノジギク(野路菊)
ノジギクは日本固有種のキク科の多年草で、野菊の一種です。日本の植物学者である牧野富太郎先生が発見し、命名しました。
本州では兵庫県より西、四国、九州の瀬戸内海や太平洋沿岸近くの山野に自生します。兵庫県では姫路市大塩地域は県下一番の群生地となり、ノジギクの分布の東限になります。
万葉集では、ももよぐさ(百代草)と呼び、『父母が 殿の後方(しりへ)の 百代草 百代いでませ 我が来たるまで』という歌の中にノジギク=百代草がでてきます。
ノジギクの花言葉
真実、高潔、高貴

奈良県
ならのやえざくら(奈良八重桜)
漢字で奈良八重桜と書いてあると『ならやえざくら』と読みそうになりますが、『ならのやえざくら』です。”の”が入ります。これは百人一首でもお馴染みの、『いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな』という歌にも出てきます。
この歌に出てくる八重桜は、奈良市にある知足院という寺院で発見された八重桜が原木となっています。天然記念物に指定されていましたが、平成21年に強風で倒れ、その後枯れたため、同じ遺伝子を持つ奈良八重桜を移植しました。
八重桜はソメイヨシノが散ったあとの季節を楽しませてくれます。
奈良八重桜の花言葉
理知に富む教育、しとやか、善良な教育

和歌山県
うめ(梅)
和歌山県と言えば、日本一の梅の里ではないでしょうか。南部梅林、そして最高峰とも呼ばれる南高梅ですね。和歌山県は梅の収穫量が全国1位。国内で収穫できる梅の約6割が和歌山県産になります。
梅はバラ科に属し、約500種以上の品種があると言われています。その中で和歌山県で栽培されているものは、南高梅(なんこううめ)と古城(ごじろうめ)が主となります。南高梅は梅干として最高級品で皮が柔らかく果肉が厚いのが特徴です。
古城は果肉が固く種が小さいため、梅ジュースの他、梅酒に適しています。
梅の実を見ますと、古城梅は全体が青梅で同じ色をしているのに対し、南高梅は青梅に紅色がかかっています。
梅の花言葉
高潔、上品
