アレンジを紹介しているページにも書いておりますプリザーブドフラワーのお話やお手入れ方法について、こちらでは順番にもう少し詳しく書いていきたいと思います。
プリザーブドフラワーはPreserved flowersと書き、Preserved=保存する flowers=花という意味です。
よく見かける間違い表記では、プリザードフラワーやブリザーブドフラワーやブリザードフラワーなどというのものがあり、特に間違いの多いのがブリザーブドフラワーで、ネットで検索しても普通にその間違い語句のまま販売されているサイトもあるくらいなので驚くことがあります。
またプリザーブドフラワーを扱っている花屋の中でも、間違って話される店員さんがいらっしゃることもありますが、正しくはプリザーブドフラワーなので、お間違えのないように覚えてくださいね。
プリザーブドフラワーはフラワーショップで作るもの?
プリザーブドフラワーの花は、プリザーブドフラワーの花を加工する会社が作っています。初期の頃からある大地農園やフロールエバーといった会社の他に、最近では沢山の会社が作るようになりました。
私たちはその会社が作ったプリザーブドフラワーを資材専門店を通して仕入れてアレンジを作ります。
仕入れたプリザーブドフラワーは写真のように箱に入っております。輪数は様々で大きいバラなら1箱1輪というものもありますし、ミニバラなどは24輪入りのものもあります。
しかしこの仕入れた花には茎がありません。全て花と少しの茎があるだけです。
プリザーブドフラワーを箱から取り出すと、この写真のように花と少しの茎しかないのがわかります。このままではアレンジが出来ませんので、プリザーブドフラワーをアレンジする時には、まずこの花に茎を作ってあげることから始めます。
茎として使うものはワイヤーです。
花首までのプリザーブドフラワーにワイヤーを使って茎を作る
上の写真2枚はワイヤーを巻いたところと、ワイヤーの上からフローラルテープを巻いたところになります。ワイヤーをすることをワイヤリング、フローラルテープを巻くことをテーピングといいます。
ワイヤーには太さがいろいろありますが、私は#24を使うことが多いです。
またワイヤーにフローラルテープを巻かずにアレンジされるお店もあるようですが、私は全てにテープを巻いています。もうこれは癖のようなものです。
茎ができればアレンジができるのですが、その前にもうひとつ大事な工程があります。それは花を咲かすこと。
生花なら蕾から徐々に開いていくという自然の開花がありますが、プリザーブドフラワーにはそれがありません。それと箱に入っているせいか、歪になっているものもありますので、それを綺麗に開かせる作業をします。
プリザーブドフラワーを開花させる方法
開花の方法はいろいろとありますが、簡単なのは花びらの間にピンセットで小さなコットンを詰めていく方法です。
少量のコットンを花びらの奥の方に詰めていきます。
その際、外側の花びらの間から順番に詰めていくのが簡単だと思います。ただ中心部分は無理にコットンを詰めないでください。花がバラバラになります。
このコットンを詰める以外にも一旦花をばらして、後の説明に出てくるグルーで止めながらバランスよく花びらを組みなおす方法もあります。
当初はアトリエはなこでもコットンによる開花をしておりましたが、最近はばらして組み直す方法を取ることが多いです。しかし慣れないと難しいかもしれませんので、自分でアレンジをやってみたいと思われた方は、まずはコットンによる開花をされるほうがいいと思います。
その後にアレンジに取り掛かります。
ここでやっと生花のアレンジを作るのと同じ状態までできました。
アレンジをする時はグルーで留めながら作っていく
プリザーブドフラワーのアレンジでは、フローラルフォームに固定する為にグルーというホットメルト接着剤を使います。これを使わないと花の固定ができません。もちろんフローラルフォームを花器に固定する際にもグルーを使います。
ワイヤーの茎ができたら、花器にフローラルフォームを固定し、花をグルーで留めながら花を挿していくだけでアレンジが出来上がります。
ただ、ご自分でアレンジしてお家で楽しむ分には、移動させることがないのであればグルーは使わなくても大丈夫です。
店で販売しているものは、持ち運びや発送の際の揺れを考慮し、グルーでの固定は必須だと思います。
次はプリザーブドフラワーの利点と注意点についてです。
