プリザーブドフラワーについて
プリザーブドフラワー《Preserved flowers》とは、長期間保存することができるお花という意味です。 ブリザーブドフラワーとか、ブリザードフラワーとか言う人もいますが、ブリザーブドフラワーでは訳がわかりませんし、ブリザードフラワーでは暴風雪の花になってしまいます。正しくはプリザーブド(保存された)フラワー(花)です。
プリザーブドフラワーの作り方
- 花を脱色・脱水
- 花に着色
- 花を乾燥
- プリザーブドフラワーの仕上がり
ただそれだけ?と思われるかもしれませんが、それだけなんです。しかしながら、その工程で苦労して作っても思ったように綺麗に仕上がらず、殆どは売りものにはなりません。
私だけでなく、どこの店でも販売しているものは自分自身で加工したプリザーブドフラワーではなく、プリザーブドフラワーを作る専門の会社が作った花を仕入れて、それをアレンジして販売しています
花は箱に入っていて、花首から上だけで売っているものを仕入れてきます。アレンジの際には、花首だけではどうにもなりませんので、そこにワイヤーとフローラテープで人工の茎を作り、それをフローラルフォームに挿して作ります。
また生花のアレンジとは違い、きっちりフローラルフォームに固定する為に、グルーというホットメルト接着剤を使います。
このグルーは、高温用と低温用があり、しっかり接着させるために私は高温用を使っています。おそらくプリザーブドフラワーを扱っている花屋さんは高温用を使っているケースが多いと思います。
プリザーブドフラワーの利点
- 水やりが不要です。
- 飾る場所にもよりますが、1年から3年程度は綺麗な状態が楽しめます。
- 花粉症の人でも大丈夫です。
- 軽いです。
- 生花を加工したものなので、手触りも生花と同じです。
プリザーブドフラワーの注意点
- 高温多湿、直射日光は劣化の原因になりますので避けて下さい。
- 加工したことにより生花よりデリケートになっていますので、強く触ったりしないようにして下さい。
- アレンジの際、ワイヤーを使っていますので、無理な力を加えないようにしてください。
- 赤など濃い色のものは、隣接する花に色移りする場合があります。
- 水は絶対に与えないでください。

プリザーブドフラワーは透明ケースに入って売られていることが多いのですが、そのまま飾るのか、ケースから出して飾るのかというお尋ねをされることがあります。結論から申しますと、どちらでも良いのです。ケースに入っているのが無粋だと思われたなら、ケースから取り出してお飾りになってください。埃が気になると思われたなら、ケースのままで問題ございません。
なぜケースに入れて売っているのか
ひとつめの理由は、豪華に見えるからではないでしょうか。ラッピングもそうですが、ケースに入っているとより華やかに見えますよね。故にケースに入れていると思われます。
ふたつめですが、注意点でも申し上げましたように、生花より花がデリケートになっており、少し触ると花びらの欠けを生じさせることがあります。セロファンによるラッピングでもいいのですが、もしセロファンラッピングが花に当たって、万が一にでも花びらを傷めると折角のプレゼントが台無しになってしまうと思うからなのです。
直接お渡しするのであれば、最後まで自分の目で確かめてお渡しすることができますが、ネット販売では途中に配送という工程がひとつ加わります。その工程は送る側にも送られる側にも見えない部分です。もちろん宅配業者さんは、丁寧に運んで下さっているとは思いますが、20数年花屋をやっていて配送中のトラブルがゼロであったとは言えません。
アトリエはなこでも、初期の頃はセロファンラッピングでお送りしたこともありましたが、何年もやっていますと、念には念を入れてと思うようになりました。ですからプリザーブドフラワーアレンジはクリアケースに入れて発送するようにしております。

出始めた頃はスタンダードなバラの花くらいしか無かったプリザーブドフラワーも、今では様々なバラの花があり、またバラ以外のお花も沢山出てきています。
私たち花を扱うものにとってはアレンジの幅も広がり、生花のアレンジに負けないような仕上がりに近づきつつあるように感じます。
数年間、綺麗な状態を保てるお花、注意する点に気をつけて、プリザーブドフラワーをお楽しみ下さい。
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