4月から5月の新緑の頃に開花するハナミズキ。枝にいっぱいの花を咲かせてくれるので、散歩をしていてもついつい足を止めて見入ってしまいます。
ハナミズキ(花水木)について
ハナミズキはミズキ科ミズキ属の落葉高木です。
ハナミズキが日本にきたのは1912年のことです。当時の東京市長であった尾崎行雄氏がアメリカのワシントンD.C.へ友好の贈り物としてソメイヨシノの苗木を贈りました。その返礼としてハナミズキが日本にやってきたのです。返礼というのはハナミズキの花言葉にもなっています。
ソメイヨシノ(桜)が日本人の好きな花であるように、ハナミズキはアメリカで愛されている花のひとつです。
ヤマボウシと似ていることから、日本ではアメリカヤマボウシとも呼ばれています。
ハナミズキとヤマボウシの違い
違いを簡単に一覧にしました。
ハナミズキ | ヤマボウシ |
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*総苞弁については次に説明します。
ハナミズキの花はどれ?
ピンクや白の綺麗な「花を咲かせる」ハナミズキですが、花弁のように見える部分は総苞片(そうほうへん)と呼ばれる花のつけ根にある花序を保護する葉です。本当の花は総苞弁の中心にある緑色のつぶつぶっとした部分で、順番に開花していきます。
ブーゲンビリアやポインセチアもハナミズキと同じように花弁のように見えながら花弁じゃない植物です。
秋には紅葉し実をつけるハナミズキ
ハナミズキは秋になると紅葉と実を楽しむことができます。
とても綺麗な赤い実ですが食用にはできません。しかし鳥には美味しいようでヒヨドリやムクドリが食べているようです。
ハナミズキを育てるポイント
地植えの場合
植え付けは落葉後の10月下旬~11月、2月下旬~3月です。苗木の根鉢より2割ほど大きく植え穴を掘って腐葉土と緩効性肥料を入れて土と混ぜます。その上に根鉢を少しだけくずした苗木を置いて、根が隠れるように土を被せます。
日当たりの良い場所に植えるようにしましょう。地植えの場合は殆ど水やりはいりません。
鉢植えの場合
ハナミズキを鉢植えにするなら3月に植えつけや植え替えを行います。植える時はなるべく根を切らないようにし、根鉢は少しだけくずして植えつけます。
鉢穴に鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れます。用土は赤玉土小粒7、腐葉土3の割合に混ぜたものに緩効性肥料を加えたものを使います。植え付けたあとは鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与え、そのあとの水やりは表土が乾いたら与えましょう。
地植えの場合も鉢植えの場合も花が終わった頃にお礼肥えとして緩効性肥料を施してください。
剪定や整枝
樹形は早い時期に安定しますので、剪定や整枝は特に必要ではありません。不要な枝があるときは休眠期で葉が落ちている11月~3月に行います。花の終わったあとの6月頃でも剪定はできますが、休眠期のほうが失敗も少ないのでできれば冬の方が安心です。
春の開花、そして秋の紅葉、いろいろな表情を見せてくれるハナミズキを庭木や鉢植えでお楽しみください。