- シェードガーデン(しぇーどがーでん)
- 自家採種(じかさいしゅ)
- 自家受粉(じかじゅふん)
- 自家不稔性(じかふねんせい)
- 直播き(じかまき)
- 四季咲き(しきざき)
- 自殖弱勢(じしょくじゃくせい)
- 雌蕊先熟(しずいせんじゅく)
- 枝垂れ性(しだれしょう)
- 湿性植物(しっせいしょくぶつ)
- 絞り(しぼり)
- 遮光(しゃこう)
- 雌雄異熟(しゆういじゅく)
- シュート(しゅーと)
- 受粉樹(じゅふんじゅ)
- 雌雄異株(しゆういしゅ)
- 雌雄同株(しゆうどうしゅ)
- 周年栽培(しゅうねんさいばい)
- 樹冠(じゅかん)
- 春化(しゅんか)
- 馴化(じゅんか)
- 食虫植物(しょくちゅうしょくぶつ)
- 人為突然変異(じんいとつぜんへんい)
- 人工交配(じんこうこうはい)
- 人工授粉(じんこうじゅふん)
- 深根性(しんこんせい)
- 人工培地(じんこうばいち)
- 針葉樹(しんようじゅ)
シェードガーデン(しぇーどがーでん)
日陰に植物を植えて作る花壇などのことで、耐陰性が強い植物で季節の花が咲く多年草や低木を組み合わせて作ります。しかし日陰といっても少し光の入る場所から、殆ど光の当たらない場所までありますので、植物もその環境に合わせて植えることが大切です。
ヒューケラやアジサイ、クリスマスローズやスミレやアガパンサスなどが育てやすくお勧めです。
自家採種(じかさいしゅ)
自家採種とは繁殖用の種子を自分で採ることです。ただ同一品種で自家採種を繰り返すと、品質固有の形質にばらつきが出たり花が小さくなったり劣悪化してきます。
自家受粉(じかじゅふん)
自家受粉とは同一の花や株の花粉が柱頭に付いて受粉することです。自家受粉で生殖することは自殖(自家生殖)といい、自殖で繁殖する比率の高い植物を自殖性植物といいます。
別の株から受粉することは他家受粉です。
自家不稔性(じかふねんせい)
自家受粉しても受精しなかったり、受精したあと胚が発生する段階になっても完全な種子にならない性質のことです。
直播き(じかまき)
種子を花壇や畑に直接播くことを直播きといいます。直根性で移植すると根が傷みやすい一年草は直播きをすることが多いです。
四季咲き(しきざき)
四季咲きは気温や株の状態が咲くという条件に合えば、1年間に何度も開花することができる植物のことで、バラやカーネーションを始めとする多くの園芸植物で四季咲きの品種があります。
年に一度だけ開花するものは一季咲き、年に2回開花するものは二季咲きといいます。
自殖弱勢(じしょくじゃくせい)
自殖弱勢とは自家受粉を繰り返したときに現れる生育全般が悪くなる現象のことです。
自家受粉を繰り返すと枝の伸長も悪くなり、病害虫被害も受けやすくなってしまうという劣性遺伝子が発現しやすくなる欠点があります。
雌蕊先熟(しずいせんじゅく)
ひとつの花に雄しべと雌しべを持っている花を両性花といいます。両性花のうち、雌しべが雄しべより先に成熟するものを雌蕊先熟といいます。
植物には自家受粉と他家受粉があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。自家受粉の場合は受粉の確立は高くなりますが、遺伝的には悪くなるケースも出てきます。他家受粉の場合は受粉の確立は低くなりますが、遺伝子の点を考えると良い結果になります。
その中で良い種を残そうとしたら、雌しべと雄しべが同時に成熟してしまうと自家受粉してしまうケースが多くなります。それを避けるために雄しべ、あるいは雌しべのどちらかが先に成熟し、遅れて片方が成熟すると他家受粉する可能性が高くなります。
雌しべが先に成熟するのは雌蕊先熟ですが、雄しべが先に成熟するのは雄蕊先熟といいます。
枝垂れ性(しだれしょう)
枝が下に垂れるように伸びる性質のことで、シダレザクラやヤナギなどがよく知られています。
アサガオにも枝垂れるものがあります。この花は蔓が他物に巻きつかないため、通常のアサガオのように上へ登っていかず垂れ下がっていきます。
湿性植物(しっせいしょくぶつ)
水辺や川辺や湿原などに生育し、湿潤な環境を好む植物のことで水中で育つ水生植物とは異なります。
代表的なものはサギソウ、ワスレナグサ、ハンゲショウ、クリンソウ、湿地性カラーなどで、水生植物と共にビオトープやウォーターガーデンに用いられています。
絞り(しぼり)
花弁に現れる斑模様のことです。特にアサガオは変化朝顔ともいい、またその絞り模様によっていろいろな柄名が付いています。
アサガオ以外ではツツジやサツキ、キキョウなどに絞りが見られますが、模様は不安定で消えたり出たりすることも多いようです。
遮光(しゃこう)
強すぎる光を遮ることで、日除けとほぼ同義語になります。
強光を嫌う植物の光量調整や暑さに弱い植物の夏越し、短日処理のためなど、遮光にはいろいろな理由があります。遮光のための資材には寒冷紗、遮光シート、不織布、すだれやよしずなどが利用されています。
雌雄異熟(しゆういじゅく)
雌雄異熟とはひとつの花に雄しべと雌しべを持つ両性花でありながら、雄しべと雌しべの成熟期が異なることです。
雄しべと雌しべの熟期をずらすことで、自家受粉する確立を下げて他家受粉の確立を上げることができます。雄しべが先に熟すものを雄蕊先熟、雌しべが先に熟すものを雌蕊先熟といいます。
シュート(しゅーと)
シュートは種子や芽から出た1本の茎と、それに付く葉やトゲ等からなる植物の地上部を形成する最少ユニットのことです。
園芸上では株元から勢いよく伸びる長枝や徒長枝のことをシュートといいます。
受粉樹(じゅふんじゅ)
同一品種では受粉できない植物のために、花粉を供給する目的で栽培される別品種の樹木のことを受粉樹といいます。
雌雄異株(しゆういしゅ)
雄花と雌花が異なる株に存在している植物のことで、雄花だけをつける株を雄株、雌花だけの株を雌株といいます。イチョウやソテツなど裸子植物に多いですが、野菜ではホウレンソウやアスパラガスなどが雌雄異株です。
写真はアスパラガスの花です。
雌雄同株(しゆうどうしゅ)
雄花と雌花が同じ植物体に存在している植物のことで、キュウリやスイカなどのウリ科の植物にみられます。雌雄同体ともいいます。
周年栽培(しゅうねんさいばい)
季節の変化にかかわらず、1年を通して一つの植物や作物を育てることが周年栽培です。
バラやガーベラなどの四季咲き性の植物や、観葉植物などは周年栽培されていますし、温度の調整で花成誘導ができるキクやランなどは作型と品種を組み合わせて周年栽培が可能になっています。
樹冠(じゅかん)
樹木において枝葉が茂る部分を樹冠といいます。
春化(しゅんか)
植物が一定期間、一定以下の低温にさらされることによって開花もしくは発芽能力が誘導されることを春化、またはバーナリゼーションといいます。
水栽培のヒヤシンスは球根を1~2ヶ月冷蔵庫に入れて寒さを与えると、そのあとの生育がぐんと良くなります。これが春化です。
また秋播き小麦の種子を一定期間低温にさらすと、春に播いても開花結実します。このように人為的に春化処理することで本来の時期ではない季節に向けて栽培もできます。
馴化(じゅんか)
順化や順応ともいい、生物が新しい環境に慣れ、順調に生育できるように適応していくことです。
無菌培養の植物、完全栄養下での栽培、施設などで育てていた植物などを通常の栽培方法に変えた場合でも環境の変化によって傷まないように馴化を行います。
食虫植物(しょくちゅうしょくぶつ)
一般の植物と同じように光合成を行い、その上で昆虫類を特殊な器官によって捕らえ、栄養にする植物を食虫植物といいます。
ハエトリソウやモウセンゴケ、ムシトリスミレやウツボカズラなど、世界には500種類ほどあるといわれています。
人為突然変異(じんいとつぜんへんい)
誘発突然変種ともいい、放射線照射や化学物質を用いて人為的に突然変異を誘発させることです。
人工交配(じんこうこうはい)
品種改良を目的にして、異なる個体や品種間で人為的に行なう受粉のことです。
人工授粉(じんこうじゅふん)
人為的に雄しべに花粉をつけて確実に受粉させるために行ないます。特に温室では昆虫などによる受粉が難しいため、人工受粉が必要な場合が多くなります。
人の手によってだけではなく、温室内にマルハナバチやミツバチを放って行なう受粉も人工授粉のひとつです。ほかには予め収集して保存していた花粉を噴霧器で吹きかける方法もあります。
深根性(しんこんせい)
深根性は根が地中深く伸びる特性のことで、乾いた土地に育つ植物に多く見られます。アカマツやクロマツ、ケヤキやカシワ、クヌギなどは深根性の樹木です。
地中の浅い部分に広がる性質を持っている根は浅根性といいます。
人工培地(じんこうばいち)
植物の栽培のために、その生育に適した環境を人為的に作ったものを人工培地といいます。
例えばキノコの原木栽培ではオガクズが使われたり、バラの養液栽培ではバーミキュライトやロックウールが利用されます。
針葉樹(しんようじゅ)
葉が針のように細長いマツやスギなどの裸子植物の球果類の樹木を指し、園芸の観葉植物の場合はコニファーと呼ばれています。