いろいろな植物群の中でよく知っている花の多い3つの科について

植物にはたくさんの種類があります。

それらの植物はそれぞれどこかの植物群に属していますが、植物群を【科】として考えると、キク科の植物とバラ科の植物は他の科より種類が多く、良く知っている花もこのいずれかに属していることが多いようです。またラン科の植物は、観賞価値の高いものが多く、品種改良なども進んでいます。

今回はキク科、バラ科、ラン科について簡単に書いてみます。

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キク科

キク科は双子葉植物の中で最も進化し、最も分化した植物です。地球上のあらゆる場所で生育しており、世界では約950属2万種、日本国内でも約70属360種存在するといわれています。

キク科の植物は茎の先が平らになっている花床の上に小さな花が集まってできる頭状花と呼ばれる作りで、多数の花が集まってひとつの花を作っているのが大きな特徴です。頭状花には2種類あり、それぞれ次のような形状です。

  • 舌状花:花弁が合弁で細長い。
  • 管状花:花弁が筒状で先が5裂している。

キク科の花は、この舌状花と管状花が一つになっているものが多く見られます。

キク科

例えばヒマワリの花を見るとたくさんの花びらが縁に円状になって咲いていて、中心部分は種ができる部分だと思われがちですが、周りの花びらに見える部分は舌状花、中心部分を管状花といいます。舌状花も管状花もそれぞれがひとつの花として成り立っており、それぞれに雄しべも雌しべもあります。

このようにヒマワリを含むキク科の植物は、小さな花の集合体でできています。

ヒマワリと同じような咲き方のコスモスやマーガレットなど、周りに舌状花があり中心に管状花があるものはキク科キク亜科になりますが、タンポポのように舌状花だけで構成されているものはキク科タンポポ亜科になります。またアザミは管状花のみで構成されておりキク科アザミ亜科に分類されます。

バラ科

バラ科はキク科に続いて種類が多い科で、世界中に広く分布しており、世界では約100属3000種、日本では約30属250種あるといわれていいます。

バラ科

バラ科の植物は双子葉植物で離弁花類、多年草または1年草です。多くの園芸種があり、雄しべと雌しべがある両性花で、ガクは5枚、雄しべは写真のように10本あるいは多数、雌しべは1本から多数あり、葉は単葉または複葉で根元に托葉があります。*写真はバラ科のハマナスです。

  • 単葉:葉の全体が1枚の葉身からなっている葉
  • 複葉:2つ以上に小葉からなる葉
  • 托葉:葉柄の基部付近に生じる葉身とは別の葉状片

サクラやウメやモモなどのよく知っている花木の他、リンゴやイチゴ、ナシ、アーモンドなど食用にするものも多いのが特徴です。

下位の亜科は次の3つに分類されます。

  • バラ亜科:バラの他、イチゴやキイチゴを含む。草本または低木になる。
  • サクラ亜科:全て木本で代表的なサクラの他、モモやウメ、アーモンドなど。
  • チョウノスケソウ亜科:葉は単葉で花も単性、ガクと花弁は8~9個。

以前はサクラ亜科、バラ亜科、シモツケ亜科、ナシ亜科の4つに分類されていましたが、2011年の植物命名規約改定により上記の3亜科になりました。

バラ科の果物は共通のアレルゲンを持っているとされ、いずれかを食べて違和感を感じたことのある場合は、他のバラ科の果物に対しても注意しなければいけません。


ラン科

キク科とバラ科は双子葉植物ですが、ラン科は単子葉植物の科のひとつです。キク科やバラ科と違って、少し独特な咲き方をするのがラン科の植物で、南極を省く大陸に自生し、世界では約700属15000種、日本では約75属230種あります。品種改良などで新しいものができてくる一方、絶滅の危機といわれている種もあります。

花弁には特徴があり、外花被片3枚と内花被片3枚の合計6枚から構成されていることが多いですが、同じような6枚の花弁を持つユリの花と違い、ラン科の花は花弁の形はすべて同じ形ではありません。

ラン科

写真のように胡蝶蘭を見ていただくと3枚の花弁と3枚のガクで構成されていますが、その内訳は2枚のペタルと1枚のリップが花弁にあたるもので、2枚のロアーセパルと1枚のドーサルセパルがガクになります。雄しべと雌しべはひとつ(花粉塊)になっており、ずい柱と呼びます。また花粉塊が取れてしまうと数日で花が枯れてしまいます。

このような胡蝶蘭やシンビジウム、デンファレやカトレアなどのようなランを洋ランといいますが、ラン科の中には洋ランだけでなく東洋ランも含まれています。

洋ランの原産地が熱帯地方であるのに対し、シュンランやカンランなどの東洋ランは花色は洋ランほど豊かではありませんが、葉が常緑で美しく耐寒性に強く、花だけでなく葉や香りを楽しむランで日本や中国に生育しています。

さて、ここで何度か出てきた双子葉植物と単子葉植物ですが、違いは次のようになります。

双子葉植物と単子葉植物の違いについて

双子葉植物というのは子葉が2枚ある植物で、種を植えて双葉が出たというのは双子葉植物になります。主根と側根という根を持ち、葉は網目状になっています。バラやアサガオ、ヒマワリなど多くの花が双子葉植物です。

それに対して単子葉植物というのは子葉が1枚だけの植物のことです。殆どが草本で、根がはっきりしないひげ根を持っていることが多く、葉が細長くて葉脈が平行になっている場合が多いのが特徴です。例えばユリや菖蒲、イネや麦などが単子葉植物です。

以上がキク科、バラ科、ラン科についてです。アレンジやブーケでよく使う花も、この3つの科に属していることが多いですね。

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