この多肉植物もハオルチア?硬葉系の竜城(ビスコーサ)を育てる

多肉植物にもたくさんの種類があります。育てやすいもの、育てにくいものいろいろある中で、私が育ててみた経験から育てやすいと感じたハオルチア・ビスコーサを紹介したいと思います。

ハオルチアについて

ハオルチアは軟葉系と硬葉系に分けられています。ハオルチアといえば窓があって葉が透明で美しいものを思い浮かべる人も多いと思いますが、これらは軟葉系ハオルチアといいます。

硬葉系ハオルチアは軟葉系と違って殆どの品種には窓がなく、ぷにぷにした感じでもなく葉が硬くシャープでスタイリッシュなフォルムをしています。

窓とは?
軟葉系ハオルチアに見られる葉先の透明な部分のことです。これは宝石を上から見た時に真ん中が窓のように色が抜けていることを指す宝石用語からきています。

軟葉系ハオルチアにもいろいろな品種があるのと同じように、硬葉系ハオルチアもいくつも品種があります。その中で私が育てているのがハオルチア・ビスコーサ(Haworthia viscosa)です。



ハオルチア・ビスコーサについて

ハオルチア・ビスコーサはツルボラン科ハオルチア属の多肉植物で、原産地は南アフリカ、和名を「竜城」といいます。

3枚の葉を規則正しく三角形に積み重ねながら縦に伸びていく硬葉系のハオルチアで、葉は硬くて深い緑色をしており、上に伸びていく様子はさながら「登り竜」のようにも見えます。

この積み重なった葉が、だいたい7~8段くらいになると花を咲かせるようになります。

ハオルチア・ビスコーサ

ハオルチア・ビスコーサの育て方

置き場所

ハオルチア・ビスコーサは光の当たらないような室内で育てると徒長し、逆に強い光が当たる場所だと葉焼けを起こします。

置き場所としては風通しが良く、直射日光は当たらないけど日陰にもならなくて、いくらか遮光ができていて木漏れ日くらいの光が当たる屋外で育てるようにしましょう。特に夏の日差しは強いのでくれぐれも気を付けてください。私は遮光ネットを利用して適度な日陰を作るようにしています。

冬は最低気温が8℃以下になったら室内に取り込み、ある程度の光が入る明るい場所で管理しましょう。春になって暖かくなってくると屋外に出しますが、春の気温は昼間は暖かいかと思えば夜は冷え込んだりしますので、暖かい昼間だけ屋外に出し、夜間は室内に入れるというように臨機応変に置く場所を変えて、徐々に屋外の環境に慣らしましょう。

また一定方向から日光を受けると日光に向かって傾いてしまいますので、様子を見て鉢の向きを変えてください。

水やり

春と秋の成長期は土が乾いて1~2日経ってから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。

夏と冬は休眠に近い状態とはいえ、緩やかに成長していますので乾かし過ぎもよくありません。夏は土がしっかり乾いて2日後くらいに土が濡れる程度に水を与え、冬は夏以上に水を控えめにし、月に1~2度程度軽く与えます。根腐れを起こしやすいのでくれぐれも水の与え過ぎには注意してください。

肥料と植え替え

肥料は成長期の4~5月と9~10月に規定より薄い液体肥料を1~2度与えます。

植え替えはこの時期に行い、植え替えたとき肥料分の入った用土を使う場合は、その年の肥料は必要ありません。植え替え時の用土はできるだけ水はけの良い多肉植物用やサボテン用のものを使うのがいいと思います。

子株が出ていると子株を別の鉢に植えることで増やすことができます。



育てているハオルチア・ビスコーサ

写真は家で育てている3年目になるハオルチア・ビスコーサです。

ハオルチア・ビスコーサ

購入した時は一番大きい株がひとつだけでした。それが小さな株がいくつか出てきて現在は写真のようになっています。特になにもしていませんので、案外増やしやすいかもしれません。

この写真を撮ったのは初夏で、先から細い花茎が出ているのが見えます。とても長い花茎ですが、しなやかさがありますので折れることはまずないはずです。しかし屋外に置いているため風に吹かれてゆらゆらしていたこともあり、支柱を立てて花茎を留めました。

ハオルチア・ビスコーサの花

花茎の先には小さくて可愛い花も咲いています。ただ花がついたままだと花に体力を奪われて株が弱る可能性がありますので、2輪程度咲いたら花茎を少し残して切り落とすようにした方がいいようです。切り落としたあとそのままにしておくと花茎は乾燥してきます。乾燥してから軽く引っ張ると簡単に引き抜くことができます。

この時に伸びていた花茎は真夏には乾燥して引き抜きましたが、9月になってまた花茎が伸びてきて、もうすぐ花が咲きそうな感じです。

子株も出ていますので、時期を見て株分けをしてみようと思います。

選び方

ハオルチア・ビスコーサを購入する時は、葉に厚みがあり株が締まっていて、株元がぐらついていないものを選ぶようにしましょう。もし葉先が枯れ始めているようであれば、そのまま枯れてしまう可能性もありますので避けてください。

ハオルチア・ビスコーサには斑が入った「錦」という品種があります。斑入りを選ぶ時は、斑とグリーンのコントラストがはっきりとしたものがいいと思います。

軟葉系のハオルチアとは少し違う硬葉系のハオルチア、その中でもハオルチア・ビスコーサは大変育てやすい多肉植物ですので初心者の人にもお勧めです。機会があれば育ててみてください。

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