鑑賞用のアスパラガスは育てても野菜のアスパラガスにならない?

暑くなると涼しそうに見える観葉植物を飾りたくなります。

細やかな葉がふんわりと茂るアスパラガスもいいなと思っていたら、家族から観葉植物のアスパラガスを育てていたら食べることのできるアスパラガスになるのかと尋ねられました。

アスパラガスは野菜として販売しているのはよくご存じだと思います。しかし花屋や園芸店でも観葉植物としてアスパラガスを販売しています。

観葉植物のアスパラガスを育てていたら、いつかは食べることができるアスパラガスに成長するのでしょうか。

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アスパラガスについて

アスパラガスはキジカクシ科クサスギカズラ属の多年草です。分類によってはキジカクシ科ではなくユリ科になっていることもあります。

キジカクシは漢字では雉隠と書きます。名前の由来ですが、茎の上部の葉がたくさん茂って雉を隠す程であるということによります。クサスギカズラは臭すぎる蔓(笑)ではなく草杉蔓と書きます。

アスパラガスには食用と観賞用があります。

鑑賞用のアスパラガス

細かな葉で涼やかな魅力があり、鉢植え、寄せ植え、ハンギングなどで人気のある観葉植物です。苔玉にしていることもあります。草丈は品種によって異なりますが、10cm~2m位です。

アスパラガス・スマイラックス

よく見かける観賞用のアスパラガス

上の写真はアスパラガス・スマイラックスですが、その他にも次のようなものがあります。

    • アスパラガス・ナナス
      和名でシノブボウキ(忍箒)といい、観葉植物のアスパラガスで代表的なものです。つる性で棘があり、姿がとても涼しそうです。
    • アスパラガス・マコワニー(ミリオクラダス)
      細長い葉が集まってまとまり、丸くなって見えることから別名ポン・ポン アスパラガスと呼ばれています。和名でタチボウキ(立箒)といいます。
    • アスパラガス・スマイラックス
      茎が蔓状に伸びて2m~3mくらいになります。和名でクサナギカズラ(草薙蔓)といい、葉は他のアスパラガスより大きいのが特徴です。私はウエディングブーケを作る時に切り花のスマイラックスをよく使いました。棘はありません。
    • アスパラガス・スプレンゲリー
      杉のような葉をしていることから和名でスギノハカズラ(杉葉蔓)といいます。棘もあります。

観葉植物のアスパラガス

写真は趣味の園芸からお借りしています。写真引用:趣味の園芸

何度か「葉」と書きましたが、実際は葉に見えているところは葉ではなく、枝が葉に見えるように変化したもので「仮葉」や「葉状枝」といい、光合成も行っています。

葉は茎の付け根の部分に小さな鱗片や棘のような形になって残っているだけです。


鑑賞用のアスパラガスの育て方

年間通して日当たりの良い場所で育てます。日光不足になると茎が間延びして葉状枝が落ちます。ただ真夏は葉焼けしますので日陰に置きましょう。耐寒温度は3~5℃と観葉植物にしては低い温度でも耐えられますが、安心のため日の当たる室内で管理する方がいいと思います。

水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。肥料は月に1~2度、速効性の液体肥料を与え、春と秋の生育期には緩効性肥料を1度与えます。

茎が伸びすぎた時は切り戻しをし、植え替える場合は5~9月頃に行いましょう。

よく育ち、育てやすいので失敗も少ない観葉植物だといえますが、夏の葉焼けだけは気を付けた方がいいですね。

野菜のアスパラガス

食用のアスパラガスの旬は4~6月頃ですが、輸入などもあり、スーパーなどでは1年中販売しているお馴染みの野菜です。

日本へは江戸時代に渡来し、オランダ船で来たことと日本に自生していたキジカクシに似ていたことから「オランダキジカクシ」と呼ばれました。

渡来した頃のアスパラガスは観賞用でした。食用になったのは明治時代からで、大正時代になって本格的に食用として栽培しはじめたということです。またその頃のアスパラガスはホワイトアスパラガスで、缶詰にして欧米に輸出していたそうです。そういえば私が子どもの頃はアスパラガスといえばホワイトアスパラガスでした。

その後、1970年代からグリーンアスパラカスが主流になってきます。

野菜のアスパラガスの種類

  • グリーンアスパラガス
    一番メジャーなアスパラガスです。
    カロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、ルチン、アミノ酸の一種のアスパラギン酸を含む緑黄色野菜です。アスパラギン酸は疲労回復、ルチンは高血圧などの生活習慣病予防に効果があります。
  • ホワイトアスパラガス
    水煮にして缶詰にする他、収穫してすぐに茹でて食べます。
  • 紫アスパラガス
    アントシアニンを含んだアスパラガスです。加熱すると濃緑色になります。
  • ミニアスパラガス
    グリーンアスパラガスを早どりしたもので、柔らかいので皮むきは不要です。

野菜のアスパラガス

アスパラガスのどこを食べているか?ですが、食べているのは茎です。所々に付いている三角形の部分はハカマといい、退化した葉です。

ハカマの部分は少し硬いので、ピーラーで皮むきをするといいかもしれません。


野菜のアスパラガスを植えたままにするとどうなるか

アスパラガスは地下茎で育っていく植物です。

収穫する時に、全てを収穫せずにある程度残しておくのだそうです。そうすると夏になると茎が伸びて葉(葉状枝)が出てきます。

アスパラガス畑

これって茎が太いことを除けば観葉植物のアスパラガスと同じような葉ですね。

アスパラガス

葉(葉状枝)は日光を浴びて翌年のために根に栄養を溜めます。

育てている人に聞いてみた所、苗を植えてもだいたい3年目くらいからしか収穫できないそうです。しかしその後は10年間くらいそのままの状態で収穫ができるのだそうです。

アスパラガスにはいくつも品種がありますが、食用になるのはAsparagus officinalis(アスパラガス オフィキナリス)、和名でオランダキジカクシだけです。

ということなので、観葉植物としてのアスパラガスを成長させても食用のアスパラガスにはなりません。

野菜のアスパラガスは美味しいですが、観葉植物のアスパラガスも涼しそうに見えるので夏にお勧めです。

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