フローラルフォームに花を挿してアレンジメントを作る時のコツを書いてみたいと思います。
フローラルフォームの扱い方や、茎の切り方、挿し方など、製作するときに少しだけ気をつけていただくと驚くほど花が長持ちしますので参考にしてください。
フローラルフォームをセットする時の注意点
フローラルフォームに水を含ませる方法で、十分に水分を含ませたらバスケットや花器などにフローラルフォームをセットします。
その時フローラルフォームは器に隙間なくピッタリにするのではなく、少し隙間があるようにして水溜りができるようにしましょう。そして角の部分を斜めにカットしてください。
フローラルフォームを斜めにカットする理由
- フローラルフォームの表面積を大きくするため
- 角に花を挿してもフローラルフォームが欠けたり崩れたりしないようにするため
茎をカットする時に気をつけること
ボウルなどに水を張り、水を入れた容器の中で茎をカットします。この方法は「水切り」といいますが、殆どの花はその方法でカットして大丈夫です。またの機会にいろいろな水揚げの方法を書きますが、花屋は仕入れてきたらその花に合った水揚げをしていますので、ご家庭では水切りで問題ないはずです。
一般的に茎は斜めにカットすると断面積が大きくなりますので、より水を吸いやすくなります。ただしガーベラのような茎に産毛がある花や、カラーのように茎が柔らかい花は水を汚しやすいので、断面積が広くならないようにまっすぐカットしてください。
茎のカットはハサミよりナイフが良い
可能であればカットをする時にハサミではなくナイフで切るほうがよりベストです。
写真はナイフで茎をカットしたものです。鋏で切るとどうしても押しつぶしたような切り口になりますが、ナイフで切ると切り口が綺麗で導管を潰すことがありません。
花屋ではフローリストナイフというものを使う場合が多いですが、お家ではカッターナイフで切るのがいいと思います。
フローラルフォームと茎の切り口の向き
花をフローラルフォームに挿すときには切り口の方向なんてどうでもいいじゃないの?どうせ見えないし…と思われるかもしれませんが、切り口をどこに向けるかによって花が留まりやすくなりますのでお試しください。
器の縁に沿って真横に挿す場合
左の写真のように器の縁に花を挿すときは、切り口を上に向けて器の縁にカットしていない側の茎をリードのように使って挿すとぐらつかずしっかり留まります。
切り口を器の縁側に向けて挿すと変な方向に入っていってしまったり、花もぐらついて固定しにくくなります。
茎が斜めになる挿し方の場合
右の写真のように茎が斜めになるような挿し方をするときは、切り口が上を向くように挿します。
カットしていない面がストッパーになってアレンジメントを作っている途中はもちろん、仕上がってからもグラグラしてくることがありません。
製作する時には切り口をどちらに向けると固定しやすいかということを考えながら挿していくと、花がしっかりと留まるようになります。
カーネーションのように節のある茎を挿す時のコツ
カーネーションのように節のある茎は、節で太くなっている手前ギリギリのところまで挿すのが良い方法です。太くなっている節がストッパーになってくれるのでしっかりと留まります。
しかし節を全部挿してしまうと隙間が空いてしまい、水を吸えなくことがありますのでご注意ください。
どうしても節を入れないといけない場合
深く挿すときやアレンジメントの大きさの都合で、フローラルフォームの中に節を入れてしまわなければいけない場合は、茎の太さが一定になるくらいまで節をナイフで細くしてから挿すようにします。
カーネーションの節を削って茎の太さを周りの茎の太さと均一にします。そうすることで節の部分もフローラルフォームに入れやすくなり、ぐらつきもなくなります。
左の写真の太くなっているところが節なので、右の写真のようになるくらいまで削ってください。カーネーションの茎は固く、節は折れ易いので削る際には注意して少しずつナイフで削るようにします。削りすぎにも注意してください。
これだけでフローラルフォームに挿しやすくなりますし、空く穴も最小限で済みますので少しだけ手間をかけてくださいね。
一度挿したフローラルフォームの同じ穴に挿しなおす時
挿しなおしをするときは同じ場所ではなく新しい場所に挿す方がいいのですが、どうしても同じ穴に挿さないといけないようであれば、前に挿した深さより深く挿してください。前より浅く挿してしまうとフローラルフォームと切り口の間に隙間ができて水を吸う事が出来なくなります。
少し気をつけていただくだけでアレンジメントの持ちも良くなりますのでお試しください。