開花調節(かいかちょうせつ)
植物の栽培で人為的に長日処理や短日処理などの日長や温度を調節したり、植物ホルモンを処理して自然な開花時期より早くしたり遅くしたりすることを開花調節といいます。
回旋運動(かいせんうんどう)
回旋運動とは植物の根や茎の先端が円を描くように首を振る運動で、アサガオやインゲンなどに見られる他物に巻きついて伸びていく現象のことをいいます。
開閉運動(かいへいうんどう)
外的な刺激によって花弁や葉が開いたり閉じたりする現象のことを開閉運動といいます。
よく知られているのはチューリップやアサガオで、チューリップは昼夜の気温差で開閉運動を行っています。17℃から25℃くらいになると花が開き、16℃くらいになると閉じるようです。アサガオは太陽の光に反応して朝になると花を咲かせ、夕方に閉じるという光傾性による開閉運動です。
またタンポポは一定の光や温度を満たすと開花し、開花した後は8時間から11時間で閉じるという性質を持っています。他にもポーチュラカやマツバギクが開閉運動を行います。
葉の開閉運動を行うものは、マメ科、イネ科などの植物です。
返り咲き(かえりざき)
狂い咲きや二度咲きともいい、一季咲きの植物が本来咲く時期以外に開花することです。
普通、春に開花するものは夏に花芽分化し、その後休眠します。そして冬の低温にさらされることで休眠打破が起こり春に開花するというサイクルがあるのですが、例えば梅雨や夏に低温だった場合や、花芽ができたあと気温が高い時期に病害虫や台風などで葉が落ちるなどの障害が起こることで返り咲きが生じるようです。
サクラが秋に咲くというのを聞いたことがあるかと思いますが、原因のひとつにアメリカシロヒトリの食害があるともいわれています。
ただ返り咲きで開花しても満開になることはありません。
花芽(かが)
一般的には「はなめ」と呼ぶことが多いですが、正式には「かが」と読みます。
植物の芽は、花になる芽と葉になる芽がありますが、この芽のうちで花になる芽のことを花芽といいます。葉になる芽のことは葉芽(ようが)といい、花芽は一般的に葉芽より丸くて太いのが特徴で、外見から区別することができます。
花芽分化(かがぶんか)
花芽ができる初期段階で、がく片、花弁、雄しべ、雌しべなどの花を形作る基になるように変化した段階を花芽が分化したといいます。
分化する条件は、温度や日長が関係しており、それぞれの植物の種類によって異なります。
隔年結果(かくねんけっか)
隔年結果は果樹の栽培のさい、結果数が1年おきに増減する現象のことです。豊年の年は成り年や表年と呼び、不作の年を不成り年や裏年といいます。
がく割れ(がくわれ)
花ではカーネーションに見られる障害で、花弁を包むガクが裂けて裂け目から花弁がはみ出し、正常に花が展開しないものをがく割れといいます。
その他ではトマトやナスなどは、ガクの基部から裂果する現象をがく割れと呼んでいます。
これらはガクの生長と花弁の生長が合わないときや、昼夜の温度差が大きいときに発生するといわれています。
活力剤(かつりょくざい)
活力剤は緑色をしていて植木鉢やプランターに差し込むタイプのものが多いですね。
活力剤を肥料と同じだと思っている人も多いようです。しかしこのふたつは全く異なるものです。人間で例えると肥料は食事、活力剤はさしずめサプリメントといったところでしょうか。
活力剤には鉄、マグネシウム、ホウ素などの微量要素やビタミン類などが含まれており、肥料の吸収を助けたり、弱ったときに回復させる効果があるようです。
活力剤だけでは植物に栄養を与えることはできません。
株分け(かぶわけ)
植物の親株から子株を分けて複数の固体にすることを株分けといいます。
株分けは株数を増やす目的だけでなく、植物はある程度まで大きくなると生育が悪くなる場合がありますが、株分けをすることで株に刺激を与え、生育を促進させることができます。
カラーリーフ(からーりーふ)
緑色以外の葉を持つ植物のことで、寄せ植えのアクセントにしても、カラーリーフだけで纏めて仕上げても素敵なガーデニングを楽しむことができます。色合いからゴールドリーフ(黄金葉)、シルバーリーフ(銀葉)、ブロンズリーフ(銅葉)などと呼ばれることもあります。
- ゴールドリーフ:オウゴンマサキ、ギボウシなど
- シルバーリーフ:シロタエギク、ラムズイヤーなど
- ブロンズリーフ:リグラリア、ベゴニアなど
また宿根草のカラーリーフなら周年楽しむことができますし、お手入れも簡単です。宿根のカラーリーフには、ヒューケラ、ハツユキカズラ、ホスタ、アジュガ、ユーフォルビアなどがありますし、夏に強くどんどん増えるコリウスもいろいろな色があってとても綺麗です。他にも沢山ありますので好みのものをお選びください。
旱害(かんがい)
日照りが続くことで起こる農作物が受ける被害のことで、干害または干ばつともいいます。
旱害は夏の高温乾燥によるものだけでなく、冬の乾燥した寒風でも起こることがあります。
緩効性肥料(かんこうせいひりょう)
肥料には速効性肥料と緩効性肥料があり、緩行性肥料は効果がゆっくりと現れるように、粒状で徐々に水に溶けて行くようにしたものが多い肥料です。
この粒状の肥料には、少しずつ水に溶け出すような成分を使用したものや、粒を小さな穴の開いた被覆材で包んだりして、一気に効果が出ないように工夫してあります。
緩行性肥料に対して、すぐに効果が現れるのは速効性肥料です。
寒肥(かんごえ)
永年性植物に対して12月から2月頃、冬の時期に施す肥料を寒肥といいます。
寒肥を与えることで春の芽出しに勢いがつき、その後の生育にも良いことから、植物にとって1年の成長を決める肥料といっても過言ではありません。
完熟堆肥(かんじゅくたいひ)
堆肥には完熟堆肥、中熟堆肥、未熟堆肥があります。完熟堆肥は完全に発酵した堆肥のことで、原則として堆肥は完熟したものを使うのが良いとされています。
管状花(かんじょうか)
キク科やマツムシソウ科の花に見られる筒状の花冠を持つ小花のことを管状花といいます。
キク科の花はたくさんの花弁の集まりのように見えますが、実際は5枚の花びらを持つ花の集合体で、1枚の花弁のように見えているそれぞれがひとつの花です。そしてそれぞれに雄しべや雌しべがあります。
下の写真の小菊の場合、中心の部分が管状花になり、周縁部の花弁状の花冠を持つ花を舌状花といいます。
完全花(かんぜんか)
完全花とは花冠、雄しべ、雌しべ、ガクの全てが欠けずに存在している花のことです。
対して花冠、雄しべ、雌しべ、ガクのいずれかを欠く花や、雄花と雌花の区別のあるものは不完全花といいます。
寒冷紗(かんれいしゃ)
寒冷紗は綿や麻などの天然繊維や、レーヨンやポリエステルなど、化学繊維を網目状に織ったもので、遮光、防暑、防寒、防霜、防虫など作物の管理のために使います。
寒冷紗には白色と黒色があり、保温や防霜など冬に使用する場合は白色を、夏の遮光に利用する場合は黒色を使います。害虫や鳥からも守ってくれますので、家庭菜園をされている人は上手く寒冷紗を利用するのが良いと思います。
通気性もあり水も通しますので、水やりは寒冷紗の上から行うことができます。