フラワーアレンジメントの基本、花材の選び方と作り方のポイント

フラワーアレンジメントと聞くと資格が必要なの?とか、基礎を知らないと作ることができないのでは?って思っている人もいらっしゃるかもしれません。もちろん教室で学べば最短で上達するようになるとは思いますが、自宅に飾るアレンジメントならあまり難しく考えず自由な発想で作ってみるのもいいのではないでしょうか。

しかし自由とはいえ、ここだけはポイントを押さえた方が仕上がりが綺麗になるかなと思う個所について書いていきたいと思います。

花材と資材選びのポイント

アレンジメントを作るには花だけでなく葉ものや、場合によっては枝ものを使うことがあります。このように花や葉もの、枝ものなどを纏めて花材といいます。

また花器やフローラルフォームなどの花材以外のものは資材といい、アレンジメントを作るには花材と資材の両方が必要です。

花材を決める

まず花を決めましょう。決める順番は次のようにすると簡単かもしれません。

  1. メインになる花を決める
  2. サブになる花を決める
  3. 間を埋める花を決める

メインになる花は目立たせたいので大きめの花を選びましょう。サブになる花はメインになる花より小さめの花を使います。間に埋める花はサブの花より小さな花(例えばカスミソウやスターチスやマトリカリアなど)で、花と花の間を埋めてしまえるような小花を選んでください。

例えばユリをメインに使いたいとき

メインはユリなのでサブの花はバラやカーネーションやガーベラを使います。

例えばバラやカーネーションやガーベラをメインに使いたいとき

ユリをメインにしたときにサブとして使ったバラやカーネーションやガーベラをメインにしたいときは、サブにはスプレーカーネーションやスプレーバラ、トルコギキョウやアルスロトメリアなど、メインの花より主張しなくて小分けにしやすい花を使うと便利です。

アレンジメントの大きさにより、サブになる花は1種類だけでなく何種類か必要になることもあります。

フラワーデザインには花材を形別にラインフラワー、フォームフラワー、マスフラワー、フィラフラワーという4種類に分けられています。慣れてきたら4つのタイプの花を使っていろいろなアレンジメントに挑戦してください。

フラワーデザインにおける4種類の花の形とそれぞれの使用区分
花や葉の形はいろいろあり、大きく分けるとラインフラワー、フォームフラワー、マスフラワー、フィラーフラワーの4種類です。4種類の形の特性を知って組み合わせることでアレンジメントの製作がやりやすくなります。自分で花や葉を選ぶ時の参考にして下さい。

またアレンジメントは花だけでは作れません。葉ものも用意しましょう。葉っぱなんて必要?と思われるかもしれませんが、葉ものがあることが花を生かすことに繋がります。

動きのあるアレンジメントを作りたいときは枝ものが重宝します。枝の曲がり具合を上手に利用すれば面白いアレンジメントに仕上がります。

アレンジメントの花材

資材を決める

アレンジメントで使う花材以外の資材を決めます。

花器はフラワーベースともいい、陶器製やガラス製、自然素材のカゴなどがありますので作りたいイメージに合ったものを用意しましょう。

水漏れするような素材の花器を使うときはセロファンなどを使って防止してください。ほかには花用のハサミが必要です。



花材の色合わせポイント

お店に行くと沢山の種類の花が並んでいます。色も豊富にあります。どれも綺麗だしいろいろな種類で色もあれこれ入れてしまいたいと思ってしまうかもしれません。しかし色合わせに関しては慣れない間はいろいろな色を使わず引き算で選んでみましょう。

こちらのページにアレンジメントの色合わせのことを書いています。

フラワーデザインのための色合わせの基本を覚えて花を楽しもう!
フラワーデザイン、フラワーアレンジメントを楽しむための基本的な色合わせは、同系色の配色、類似色相の配色、補色の配色、分裂補色(スプリットコンプリメンタリー)の配色、連続した色の配色やグラデーションです。その他にトーンで揃えるとまとまりやすいです。
はなこ
はなこ

少ない本数でアレンジメントを作るのであれば同系色の配色や類似色相の配色で構成する方が失敗しません。慣れてきて花材の本数を多く使うようになれば、連続した色の配色はもちろん、補色の配色や分裂補色の配色などに挑戦してください。

アレンジメントを作るポイント

アレンジメントをするときのポイントはいろいろとありますが、まずは次の2つに気を付けて作ってみましょう。

茎の切り方のポイント

茎の切り方は斜めに切るのがポイントです。斜めにカットすることで水をよく吸うようになるだけでなく、フローラルフォームに挿しやすくなります。

またカーネーションの節は少し削ると、フローラルフォームに大きな穴が開かずしっかりと留まります。

花を長持ちさせる為の茎の切り方とフローラルフォームへの挿し方
フラワーアレンジメント製作時に茎の切り口や、挿す方向に気を使っていただくだけで製作もし易く花の持ちも良くなります。自分で製作する時に気をつけていただきたい点をいくつか書いてみましたので、参考にして楽しくアレンジメントを作ってください。

花材を配置するときのポイント

ネット上にはいろいろなフラワーアレンジメントの写真が載っています。参考にされるのも良いのですが、なにぶん写真は平面です。平面のものを見ていると前から見ることばかりが気になり後ろ側が絶壁になってしまっていることも少なくありません。花材を挿すときは前からの見栄えだけでなく後ろ側を少しだけ意識していただくと奥行のある作品になります。

アレンジメントには片方から見るように挿す方法(ワンサイドアレンジメント:180度展開)と、全ての方向から見ても綺麗に見える方法(オールラウンドアレンジメント:360度展開)があります。

壁に沿わして置くのであればワンサイドアレンジメント、テーブルの中央に置くのであればオールラウンドアレンジメントといったように置く場所に合わせてデザインを決めましょう。

またユリなど最初は蕾だけれど、咲くと大きくなる花は咲いた後のスペースのことを考慮してから配置するようにしてください。



自分で花材を選ぶ難しさ

花選びを間違うと花が余ったり反対に足りなかったり、色がちぐはぐだったり、なんだか1輪だけ浮いている感じがするというような残念なことになってしまいます。極端にいえばアレンジメントは花選びが上手くいけば、半分以上は成功といってもいいかもしれません。

アレンジメントを作る

はなこ
はなこ

私はどの花も好きですが、その中でも特別に好きな花があります。でもその特別に好きな花ばかり集めて作ってしまうとスッキリしないアレンジメントに仕上がってしまいます。好きではなかったり存在感があまりない花を一緒に使ってみると、これらの花たちがなかなかいい仕事をしてくれる場合もあります。

花選びは難しいですが最初からできる人はいません。アレンジメントを習っている人でも自分で花材を選ぶのが苦手な人もいらっしゃいます。

まずは好きな花と好きな色をメインにしてアレンジメントに挑戦してみましょう。何度もやっていくうちに花選びのコツが掴めると思います。

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