お米の価格が下がるといわれつつも、まだ5キロ3,000円台後半。食品を始めあれもこれも値上がり…。
これだけ物価高やさまざまな値上げが続くと、ガーデニングを楽しむ私達にとっても「毎日の水やり代」は知らず知らずのうちに家計の大きな負担になってしまいます。特にこれからの暑い季節、水切れが怖い植物たちへの水やりは死活問題です。
そこで今回は、私が実践している総容量380リットルの「雨水貯金」システムと、リアルなお財布事情についてお話しします。

2ヵ月で〇〇円浮く?雨水マネジメント
我が家はこれまで冬は3日に一度程度、夏はほぼ毎日、80リットルものお水を全換えするという、ちょっと贅沢なルーティンがありました。
以前住んでいた場所からほど近い野崎観音さんのお祭りの縁日で、次男が亀すくいでとってきたミドリガメ(男の子)の水かえです。あれから約30年、家族として一緒に暮らしていましたが、先日お星さまになってしまいました。年数から考えてもおそらく大往生なのでしょう。
寂しさは尽きませんが、彼が遺してくれたのが住まいとして使っていた「80リットルのトロ舟」です。定期的にゴシゴシと洗って綺麗な水を入れ続けてきた80リットルのトロ舟は洗剤で洗い、ハイターで消毒し、そして天日干しで殺菌をして我が家の「雨水タンク」として第二の人生(トロ舟生?)を歩んでもらうことにしました。
もともと、うちには植物に撒く用の水が60リットルのタライ5つ分(計300リットル)ありました。そこに、このトロ舟の80リットルが新しく加わったのです。
これらのタライやトロ舟は、雨どいの下にひとつ置き、そこからポンプでそれぞれのタライに移すという、なんとも簡素なやり方ですが、屋根からの水が全て貯まるので、雨が降ればあっという間に全てのタライやトロ舟が満水になります。
そしてこれらのすべてが満水になると、雨水総容量は「380リットル」になります。

いくらくらい家計の助けになるのか?
雨水を貯めて植物の水やりに使うことで、どの程度節約になるかの目安を、私が住んでいる大阪府豊中市の水道料金を元に計算してみました。(基本料金は加算していません。)
水道メーター口径は最もよく使われている13~25mm。一般的には冬の水やりの頻度は少ないですが、夏は頻繁に水やりをするとして、一年の平均が2ヶ月で10回、満水にして使い切ったと仮定して試算しています。また一般家庭で2ヵ月の水道使用量が100m³を超えることはないと思いますので101m³以上は書いていません。
水道の従量料金
| 家庭のステージ | 1Lあたり | 200L×10回 | 380L×10回 |
|---|---|---|---|
| 1~20m³ | 0.024円 | 48円 | 91円 |
| 21~40m³ | 0.135円 | 270円 | 513円 |
| 41~60m³ | 0.215円 | 430円 | 817円 |
| 61~100m³ | 0.271円 | 542円 | 1,029円 |
これに下水道料金が加算されます。
下水道の従量使用量
| 家庭のステージ | 1Lあたり | 200L×10回 | 380L×10回 |
|---|---|---|---|
| 1~20m³ | 0.016円 | 32円 | 60円 |
| 21~40m³ | 0.083円 | 166円 | 315円 |
| 41~100m³ | 0.103円 | 206円 | 391円 |
2026年6月「豊中市上下水道局」調べ
これを見ると水道使用量は41~60m³と61~100m³に分類されているのに対し、下水道使用料は41~100m³というように纏まっているということは、一般的にこの範囲の世帯が多いということで考えてみましょう。
ホームセンターなどでも販売されている雨水タンク(200L)を使えば、2ヵ月の使用量が41~60m³であれば430円+206円=636円、61~100m³なら542円+206円=748円節約できるということになります。
また使う水量が減れば、41~60m³のステージから21~40m³のステージになり、さらに節約に繋がるかもしれません。

380L貯めることができる我が家の場合、2ヵ月に1度の検針時は41~60m³の範囲なので、この計算だと817円+391円で1,208円節約できるという事になるようです。

雨水は植物に良いのか?
さて、この雨水は植物にとって良いものなのでしょうか?「雨水なんて汚いのではないか?」と思われるかもしれませんが、植物にとって雨水は「優しいお水」です。
その理由を3つ挙げてみます。
- カルキ(塩素)がゼロ:水道水のカルキは根の刺激になりますが、雨水は極上の軟水です。
- 天然の微量栄養素:雨水には大気中のわずかな窒素が含まれており、ごく薄い天然の液肥のような役割をしてくれます。
- 常温である:貯めてある水は外気温と自然に馴染んでいるため、植物の根にとってストレスを与えにくいです。
私が育てている植物たちもこの雨水をたっぷり使っていますが、何年も問題なく育っています。

アガベや多肉・塊根植物(コーデックス)たちは、雨ざらしにならない専用スペースで育てていたり、室内管理も多いため溜め水は使っていません。
雨水を貯めるデメリット
お得なことばかりを書いてきましたが、やはり雨水を使うことによるデメリットもあります。
放置するとボウフラが湧く
夏場はあっという間に蚊が卵を産みます。蚊は鉢皿に溜まっているような少量の水でも卵を産みますので要注意です。夏はたまったらすぐに使うことを徹底しましょう。
降り始めの雨は汚れが混じることがある
降り始めの最初の数リットルは屋根のチリやホコリが入りやすいので、降り始めた雨水はタンクやタライ外に出すようにして、綺麗になった中盤からの雨水を溜めるのがコツです。
初期費用がかかる
タライを用意するにしても、雨水タンクを設置するにしても初期費用はかかります。もしかすると雨どいから分岐させてというような雨水タンクなら工事費も必要かもしれません。
ただ市町村によっては補助金や助成金が出るところもありますので、調べてみてください。
メリット、デメリットをお考えの上、メリットがあると思われたなら、まずはお家で眠っているタライやバケツでこの値上げの時代を乗り切る「雨水貯金」を始めてみませんか?

