手元にフローラルフォーム(オアシス)がなかったりフローラルフォームを使いたくないような場面でも、ちょっとしたコツで花の固定がしやすくなります。
今回はお家でもできる簡単な花留めの方法を紹介します。
花留めには枝や葉などの自然素材を使う方法と、道具を使う方法があります。道具といっても本格的なものではなく、お家にあるものや100円ショップでも販売されていて簡単に手に入るものを使いたいと思います。
図はイメージになります。
一文字留め・十文字留め
一文字留めは枝を1本、十文字留めは枝を2本花器の内側に渡す方法です。図は濃い色は最初に留める枝で薄い色はあとから留める枝です。
枝をカットする時は、花器の内径ピッタリではなく5mm程度長めにカットしてください。花器の内径と同じ長さにカットすると留まらずに落ちます。はめ込みやすくするためにカットした枝先を先の丸い鉛筆のように削ったのち、暫く水に浸してあげると柔軟性が出て留めやすくなります。
笄(こうがい)留め・又木留め
笄(こうがい)留めというのは、日本髪に使う笄に似ていることから付けられた名前で、枝の片側を割ってV字形に作った枝と枝の間に花材を挟むようにして留める方法です。
また木の枝のY字になっている「又」の部分を利用するか、2本の枝をV字に組み合わせて花を留める方法が又木留めです。
一文字留めや十文字留めと同じように枝先の処理をしてからセットしてください。
折り留め
一文字止めと十文字留めでは花を生けるときに使用しない枝を使って留めを作りましたが、折り留めは生ける枝を使って留める方法です。図は2種類を記したものです。どちらの場合も花器の内側にあたる枝先は斜めにカットすると上手く添うようになります。
水盤などの深さのない花器の場合は、折った根元に石などの重さのあるものを置いて固定する方法もあります。
小枝を束ねる
カットした小枝を束ねて花器に縦に並べて枝と枝の隙間に花材を挿す方法です。
格子状にセロハンテープを貼る
セロハンテープを花器の口に格子状に貼り、その間に花材を挿す方法です。
花器の中には格子状の蓋が付いていて花留めしやすくなっているものがあるのですが、このセロハンテープを使う方法はそのような花器に近い状態を簡単に作ることができます。
ワイヤーを丸める(100円ショップにもあります)
太さが3mm~5mm程度のワイヤーを適当に丸めて花器に沈めて花材を挿す方法です。ワイヤーの輪になった部分やクロスした部分で上手く花材が留まってくれるので、とても簡単に花を固定することができます。
水に浸すとゼリー状になるものを使う(100円ショップにもあります)
水に浸すと膨らんでゼリー状になる素を使い花材を留める方法です。透明だけでなく色々な色のゼリーがありますのでガラス花器に使うと綺麗です。
剣山を使う(100円ショップにもあります)
華道で使う剣山はアレンジメントや花瓶に生ける時にも役に立ちます。100円ショップでも販売されていますが、100円ショップのものは小さく軽いので、低い花器に長い花材や重さのある花材を生けようとすると倒れてしまって役に立たない可能性もあります。しかし背の高い花瓶に入れて使うのであれば茎の固定はできますので十分使えます。
もし購入するのであれば、花器のサイズに合っていてしっかりとした重さのあるものを選んでください。
以上がフローラルフォームがなくても花材を留めることのできる8つの方法です。いくつかは華道をされている方にはお馴染みの方法だと思いますが、フラワーアレンジメントにも使えますのでお試しになってください。