綺麗な状態が長く続くプリザーブドフラワーの利点と注意すべき点

プリザーブドフラワーは生花と間違うほど自然であるため、普通の生花のアレンジメントだと思って毎日水を足していたというという話を聞いたことがあります。

長期間、綺麗な状態が続くといわれるプリザーブドフラワーですが、綺麗を保つための注意点があります。今回はプリザーブドフラワーの利点と注意点について書いてみたいと思います。いつまでも綺麗な状態を保つ為に、ご一読ください。

プリザーブドフラワーの利点

  • 見た目が生花と変わらない
  • お手入れが簡単で長持ち
  • 水やりは不要
  • 花粉がないので花粉症などのアレルギーのある人も安心
  • 軽い
  • 自然ではないバラの色がある

以上の利点があります。ではひとつずつ説明します。

プリザーブドフラワーと生花の違い

仕事などで留守にすることが多いお家では、生花を飾ってもすぐに枯らしてしまうこともあると聞きます。仕事をして家に帰ると家事などでバタバタ…。ハッと気がつけば花瓶の水がカラカラになっていたなんていうこともあるかもしれません。

そんな人には是非プリザーブドフラワーを飾っていただきたいなと思います。

特に夏の閉め切った暑い部屋では生花はすぐに枯れてしまいます。そんな時にもプリザーブドフラワーをご利用ください。また病院などのお見舞いにも水が不要なので大変喜ばれています。

綺麗な状態は何年続く?

プリザーブドフラワーは生花を加工したものですが、綺麗な状態が長続きします。ただ枯れるということはありませんが劣化していきます。その劣化がいかにも劣化したと自分でわかるようになるまでの期間が1年から3年と思っていただくといいかなと思います。

この1年から3年という期間の幅ですが、のちほど詳しく説明します。

プリザーブドフラワーと花粉症

「私は花粉症だから花が飾れない」という話を聞くことがあります。

私自身も花粉症があり春先のスギはもちろん、切花でも菊やミモザがダメでくしゃみを連発します。そのほかの花ですが、例えばバラやユリでも反応する人もいらっしゃいます。そのような人でもプリザーブドフラワーなら大丈夫です。

プリザーブドフラワーは生花の加工品ですが、加工する過程で花粉は無くなってしまいます。ですから花粉症の人でも安心して飾っていただくことができます。

プリザーブドフラワーが軽い理由

アレンジメントそのものを見ましても、フローラルフォームにお水を含ませることがありませんので、それだけでも十分すぎるほど軽いアレンジメントになります。

生花にはない色がある

ブルーやグリーンなど生花にはない色のバラがありますので、デザインの幅が広がります。

プリザーブドフラワーを触ってみると

元々は生花だから手触りも一緒ではないのです。それだったらドライフラワーも元々は生花だから手触りも一緒じゃないとだめですよね。

プリザーブドフラワーは特殊な液につけて加工するため、手触りも生花と変わらない仕上がりになるのです。

プリザーブドフラワーが日本に入ってきたけれど世の中に広く知られていなかった頃のことですが、私が通っていた花の資格を取るための学校で、グリセリンにつけてから乾燥させると手触りが生花のように仕上がると教えてくださった先生がいました。

早速、店に帰ってそのあたりにある花をグリセリンに漬けたことを覚えています。あまり綺麗には仕上がりませんでしたが。

このようにプリザーブドフラワーには利点が沢山あります。

次に綺麗な状態を保つ為の注意点を説明します。



プリザーブドフラワーの注意点

  • 高温多湿、直射日光は劣化の原因になりますので避けてください。
  • 加工したことで生花よりデリケートになっていますので強く触らないでください。
  • アレンジメントの際、ワイヤーを使っていますので無理な力を加えないでください。
  • 赤などの濃い色は隣接する花に色移りする場合があります。
  • 水は絶対に与えないでください。

ひとつずつ説明します。

プリザーブドフラワーの置き場所

プリザーブドフラワーを飾る場所の室温は20度前後が良いとされていますが、実際はそこまで室温を気にしないでも大丈夫です。問題は多湿です。30%から50%がプリザーブドフラワーにとって一番いい湿度なので、梅雨時などは注意が必要です。

湿度の高いところに置きますと、花弁が半透明になったり吸い上げている着色料が染み出してくる場合があります。湿度の高い場所へは飾らないでください。

直射日光ですが、例えば紙や布、そして畳と同じように日に当たり続けると色が褪せます。直射日光の当たらないところに飾ってください。

劣化したプリザーブドフラワー

写真のプリザーブドフラワーは2年前に売れ残ったアレンジメントですが、どのくらい劣化するのか調べる意味もあり、エアコンのない部屋の日光の当たる窓際で、クリアケースなしの状態で置いておいたものです。環境としたら最悪です。

その結果がこの写真です。白く見えているバラはピンク色でした。あと欠けやひび割れもあります。このようなことにならないために置き場所にはご注意ください。

プリザーブドフラワーは生花よりデリケート

生花のバラとプリザーブドフラワーのバラ、比べてみると遜色ないように見えます。見た目は全くといっていい程変わらないし手触りも変わりませんが、花弁の脆さという点ではプリザーブドフラワーはとても傷がつきやすく、欠けやすい花になっています。

ですから、花を必要以上に触ったりしないようにご注意ください。

アレンジメントに無理な力を加えてはいけない理由

プリザーブドフラワーについての記事の時に書きましたが、プリザーブドフラワーは花と少しの茎を残してカットされ、箱に詰めて私たちの手元に届きます。アレンジメントを作る際にはワイヤーで茎を作る作業をします。

そしてグルーを使ってしっかり固定します。ですから無理な力で花の方向を変えようとすると、ワイヤーで花を傷めてしまうことになりますので、絶対に自分で形を変えないようにしてください。

濃い色の花には避けられない事

プリザーブドフラワーは着色料を吸わせて作りますので、どうしても濃い色、特に赤色の花は隣接する花に色移りをしてしまうことがあります。これはどうしても避けられないことなので、そんなものだと思ってくださいますようお願いします。

プリザーブドフラワーと水分の関係

こちらはプリザーブドフラワーの利点でもあることなのですが、お水は不要です。

ただ最初にも書きましたようにプレゼントなどで頂いた際、生花と間違えてお水をあげてしまったという話を聞いたことがあります。

これは売った側の問題もあるのかもしれません。きちんと説明をしてお渡しすればそんなミスは起きないと思うのですが、説明のないままだと見た目が生花そのもののような花がウリのプリザーブドフラワーですので、このようなことが起きるのではないかと思います。

アトリエはなこでは、プリザーブドフラワーということを明記してお届けしています。

利点の中で書きました、花の持ちは1年から3年のことについてですが、上記の注意点に気をつけないで飾ると早く劣化しますし、プリザーブドフラワーにとって好条件の置き場所なら数年間綺麗な状態を保つことができます。

このあたりがプリザーブドフラワーの利点と注意点になります。

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