プリザーブドフラワーアレンジメントはクリアケースに入っていることが多いですが、このクリアケースって本当に必要なのでしょうか。
アトリエはなこではクリアケースに入らないほどの大きなサイズのアレンジメントでないかぎり、全てクリアケースに入れてお届けしていますが、中にはクリアケースは不要ですとおっしゃるお客様はいらっしゃいます。本当にクリアケースがなくても問題ないのでしょうか。
プリザーブドフラワーのクリアケースは必要?
お店でもネットショップでもプリザーブドフラワーアレンジメントは透明のケースに入れて販売していることが多いのですが、はたしてこのケースは必要なのかと聞かれましたら、私はショップでの販売の場合は必要と思ったほうが良いでしょうとお答えしています。
店舗で売られているアレンジメントがケースに入っていない場合だと、生花のアレンジメントのようにセロファンのラッピングをすることになりますが、このセロファンというのは実は曲者でラッピングをした時はプリザーブドフラワーアレンジメントに当たらないように注意していても、持ち帰り用の手提げ袋に入れて手に提げているうちにどちらかに偏ったりした結果、セロファンの角になっているような部分が花弁に当たり花を傷つけてしまうことがあります。
特にプリザーブドフラワーは生花よりデリケートで、なにかが当たると花弁が欠けやすい性質をしていますのでセロファンラッピングでは危険です。
発送する場合は特に注意が必要で、梱包の段ボールの中にプリザーブドフラワーアレンジメントが入っていることを明記していても、どこでどんな状態が起こるかわかりません。
例えばトラックで配達の時、急ブレーキなどでダンボールが揺れ動くことがあるかもしれません。もちろん宅配業者さんも丁寧に運んでくださっているとは思いますが、どんな状態になっているか私自身もわかりません。
なにぶん宅配業者さんにお任せした時点からお客様のお手元に届くまでの時間は、私にもお客様にも見えない部分ですし、ダンボールに入れての発送になりますから宅配業者さんも直に花を見て配送されているわけではなく、配送伝票や貼ってあるシールから中身が花であることがわかっても、中身の状態まではわからないのが現実です。
セロファンラッピングで発送した場合、もしものトラブルがあったとしたら、なにかの損傷が起きる可能性がケースに入っているよりは多いのではないかと思います。
ですから、アトリエはなこでは全てクリアケースに入れて発送するようにしています。クリアケースは花を守る為の保険だとお考えください。
天地無用について
知り合いの花屋さんから聞いた話なのですが、花を送るのに天地無用で送るとは何事だ!とお叱りを受けたことがあるそうです。お話を伺うとそのお客様は天地無用を「天地は無用=上下はどちらでもいい」というように思われていたらしいのです。
元々は天地入替無用(逆さまにしないように)という運送業者さんの用語からきているもので、四字熟語になって入替という言葉が抜けてしまったといわれています。
天地無用というのは【上下を逆さまや傾けた状態で輸送しないように】という意味ですので、お受け取りになられた後も、天地無用と書かれていたりシールが貼られていた場合は商品を取り出すまでは斜めや逆さまにしないようにしてください。
幸い私からお送りしたことのあるお客様の中には勘違いされていた方はいらっしゃらないようで、知り合いから聞いたとき、そういうこともあるのかとこちらにもう少し詳しく書くことにしました。ご一読ください。
話をプリザーブドフラワーに戻します。
アレンジメントの固定方法
アトリエはなこでは上の写真のようにアレンジメントは土台と花器をフックとリボンで固定し、それからクリアケースに入れて、底にかかっている固定用のリボンをクリアケースに引っ掛けるようにしています。
実際は土台に似たような茶色のリボンを使っていますが、今回は説明のため目立つ色を使用しています。
以前発送でお届けしたお客様から、宅配業者さんが段ボール箱を横抱きにして持ってこられましたが、きちんと固定梱包されていたのでなにも問題がありませんでしたということをご連絡いただいたことがあります。
その時は丁寧に梱包しておいて良かったと思いました。
次の写真は、少し驚くものかもしれません。
上記の方法で固定したクリアケース入りのアレンジメントを逆さまにして撮った写真です。
若干土台とケースの間に隙間ができていますが、このあと暫くずっとこの状態で放置しても下に落ちることはありませんでした。
出荷した時点からお届けするまで全て逆さまで運ばれるとこれはどうなるかはわかりませんが、少しの時間なら問題なく逆さまになっても耐えうる固定方法だと思っています。
プリザーブドフラワーをクリアケースから取り出す時
取り出されるときはクリアケースの上にかけているリボンを外し、テーブルなどの上でケースを横に寝かしてから底側からクリアケースを開けて、引っ掛けてあるリボンをケースから外されると簡単にアレンジメントを取り出すことができます。少々お手間をおかけしますが、固定の為なのでご理解いただきますようお願いします。
あとクリアケースに入れて販売している理由のひとつに、ケースに入れないより入れたほうが綺麗に見えるというのがあると思います。花束やアレンジメントのラッピングと同じように、プリザーブドフラワーアレンジメントにはクリアケースがあるほうが、より豪華に綺麗に見えるということも理由のひとつかもしれません。
飾る時はケースあり?ケースなし?
お届けした後のクリアケースですが、飾る時にはケースありでもケースなしでもどちらでもお好みで決めてください。クリアケースのまま飾ると無粋と思われるならケースから出して飾ってください。埃対策にというのであればケースに入れたままで問題ありません。
ただプリザーブドフラワーを飾る際の注意点には気をつけてください。注意点はプリザーブドフラワーの利点と注意点のページに記載しています。