夏の水やり|エアコンのドレン水って植物にあげても大丈夫?

暑い時期、エアコンを稼働させると室外機のドレンホースから水が流れ出てきます。この水を植物の水やりには使えないだろうかと考えている人もいらっしゃるかもしれません。実際に植木鉢やプランターの上にドレンホースを乗せてるのを見ることもあります。

このドレンホースから出る水をドレン水といいますが、これは植物にとって益なのか害なのかを書いてみたいと思います。

エアコンの室外機から出るドレン水

ドレン水について

ドレンホースから出ている水の正体は、室内の空気中に含まれていた水分(湿気)です。

どういう仕組みかといいますと、エアコンの室内機にある「熱交換器」というフィンが冷やされ、そこに室内の温かく湿った空気が通過することで急激に結露が起こります。この結露によって生まれた水が、ドレンホースから排出される「ドレン水」です。
はなこ
はなこ

結露が起こるのはコップに冷たい飲み物を入れると、表面に水滴が付くのと同じ原理です。

ドレン水は「水の成分」としては、不純物をほとんど含まない雨水に近いものです。ということは、これを植物の水やりに使っても問題ないのでは?と考えてしまいますよね。

確かにドレン水は雨水と同じようにカルキなどは含まれていません。それに一般的な家庭用エアコンからは1時間に1~2リットルも排出されるので節水にもなります。

でも少しお待ちください。


ドレン水は植物にとって害になるのか?

結論から申しますと、害になることが非常に高いと言えます。その理由をいくつか説明します。

室外機内部の汚れ

できたての新しい水が綺麗だったとしても、伝わってくる熱交換器やドレンパンなどのエアコン内部には、室内の埃やカビ、細菌の他、愛煙家のお家ではタバコのヤニ、ペットが室内で暮らしているならペットの毛などが付着しています。

結露水はこれらを洗い流しながらホースを通ってくるため、目には見えなくても、さまざまな汚れが混じっている可能性が非常に高いです。

排出直後の水温が冷たすぎる

室内機の冷たいフィンから滴り落ちたばかりの水なので、水温はだいたい10~15℃くらいの冷水です。夏の外気温が35℃として、鉢内の温度が40℃近くにまでなっていると考えてみましょう。そこに10℃や15℃の冷水を与えることは、植物にとって氷水を与えているのと同じです。

鉢内の温度を下げてあげるための水やりにしても、氷水を与えてしまうと急激な温度変化に耐えられず根が傷んでしまいます。


金属イオンの溶出

熱交換器にはアルミや銅などの金属が使われています。経年劣化やエアコン洗浄などにより、これらの物質が微量に溶けだしていることがあり、ドレン水を使い続けることでこれらの成分が土に蓄積し、植物の根の成長を阻害することがあります。

エアコン洗浄剤の残留

エアコンを綺麗にする洗浄剤ですが、もし内部に薬剤が残っていた場合、ドレン水と共に排出されることになります。これは植物にとっては害水となり枯れてしまう原因になります。

鉢内の過湿

ドレンホースから出る水を、常にプランターや植木鉢などに当たるようにしていたら、絶えず水を与えていることと同じです。ずっと土が乾かない状態が続くと、過湿により根腐れを起こすことが考えられます。

はなこ
はなこ

植物の水やりの基本は、土が乾いてから鉢底から流れ出るまでたっぷりと与え、そのあとはしっかりと乾かして、乾いたらまた水を与えることです。水やりにはメリハリが必要です。

それでもドレン水を植物に与えようと思ったら

ここまでリスクをお話してきましたが、どうしても勿体ないから使いたいという場合もあるかと思います。

例えば購入後1~2年のエアコンから流れ出るドレン水なら、深刻な汚れやサビの害にはならないかもしれません。使いたい場合は、ホースを鉢やプランターに直結するのではなく、必ずバケツなどにいったん貯めて、水温を常温に戻してから上澄みをだけを与えるようにしましょう。

バケツに貯める時は、ひとつ大きな注意点があります。ホースの先が水の中に入っていると排水がうまく行かずに室内機から水漏れを起こす原因になりますので、ホースの先は水に浸からないよう浮かせて設置してください。

ただし、10年以上使っているエアコンから流れ出るドレン水は、水やりに使うことによるリスクが高すぎますので絶対に使わない方がいいです。

そして言うまでもありませんが、いずれの場合も野菜やハーブなど、人間が食用にする植物の水やりには、ドレン水は与えないようにしましょう。

水やりは清潔な水で

冬のエアコンの室外機から出る水

ここまで夏のエアコンのドレンホースから出る水について書きましたが、じゃあ冬の暖房時はどうなのか?と思う方もいらっしゃるかもしれませんので、最後に少しだけ触れておきます。

ドレンホースから水が出るのは「冷房運転」と「除湿運転」の時だけなので「暖房」の時はドレンホースから水は出ません。水が出るのは、冷房や除湿で「室内機」が冷やされる夏だけだからです。

しかし、冬の暖房時は室外機の別の場所から水は出ています。

暖房時は部屋を暖めるために室外機を冷やしています。そのため冬の外気中の水分が触れて、室外機にびっしりと霜が付きます。エアコンがこの霜を溶かす運転(霜取り運転)をすると、室外機の底にある排水穴から、そのまま地面にボタボタと水が落ちてくるのです。

室外機は屋外に設置されているため、外気や雨風に晒された状態なので、底には泥やサビ、虫の死骸、ゴミなどが溜まっています。暖房時に出る水はそれらの汚れを巻き込み、さらに室外機のコンプレッサ周辺の機械油も混じっている可能性もあります。

暖房の際に出る底からの水は、夏のドレンホースから流れ出る水より遥かに汚れていますので、水やりには絶対に使わないようにしてくださいね。

ここまでエアコンのドレンホースから出る水について書いてきました。

それで「私はどうしているか?」なんですが、以前の記事でも書いたように雨水は使っていますが、ドレン水は1度も使ったことがありませんし、今後も使うつもりはありません。

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夏の水やり、水は多く使うし重いし本当に大変です。でもせっかく大切に育てている植物には、汚れたホースの中を通ってきた水より、安心安全な水で生き生きと育ててあげてくださいね。