今年の開花は早め?遅め?心ウキウキ春本番の花、桜の開花について

毎年1月から2月になると桜の開花予想が発表されますが、この開花予想ってどこで行っているかご存知ですか?

またなぜ年によって開花が早くなったり遅くなったりするのでしょう。桜の木の何を見て開花日の予測を立てるのでしょう。というのが今回のお話です。







桜の開花予想はどこがどのように決めるか

桜の開花予想は昭和30年から、全国の気象台などが観測している桜を対象にして開花を予想し、気象庁が発表してきました。しかし平成22年(2010年)からは民間に業務を解放し、現在ではさまざまな所が予想を行っています。

とはいえ、全くの畑違いの会社が予想しているのではなく、殆どは気象に関する仕事をしている会社で、よく知られているのは、日本気象協会、ウェザーマップ、ウェザーニュースです。

開花予想はどうやって行うの?

桜の開花予想といっても秋から冬にかけて咲く冬桜や、2月から3月に咲く寒桜など、春に咲かない桜もありますね。開花予想する桜はこのように冬に咲く桜ではなく、春に咲くソメイヨシノの開花を指します。

冬にソメイヨシノの木を見ると蕾が付いているのがわかります。その蕾の状態を見て、以前のデーターなどと照らし合わせ、毎年の開花の予想を立てています。しかしどのソメイヨシノでも良いというわけではなく、ソメイヨシノには全国に標本木というものが定めてあって、その標本木の状態を見てその年の開花を予想します。標本木が基準になりますので、家の近くにあるソメイヨシノが開花しても、開花宣言がなされないこともあります。

5~6輪の花が咲いた時点で開花宣言をし、3割の花が開けば三分咲き、5割の花が開けば五分咲き、そして8割以上の花が開けば満開と呼んでいます。

桜の蕾から開花までについて

ところで桜の花芽(蕾)はいつ形成されるかというお話になりますが、その前に花芽と蕾について少しだけ説明しますね。

桜の花芽

花芽は多くの人が「はなめ」と読みますが、正式には「かが」と読みます。花芽に対して葉芽というものがあり、こちらは「はめ」ではなく「ようが」と読みます。花芽は発達して花になる芽のことで、葉芽は発達すると葉になる芽です。このふたつの芽は大変似ており、剪定する際に花芽を葉芽と間違えて切ってしまって花が咲かないという事態をも引き起こします。

花芽というのは花になる芽のことですが、これは蕾の前段階と思っていただくと良いですね。芽というのは草木の茎や枝から出て、新しい茎や葉や花になるもので、その内の花になる芽(花芽)が発達して花が咲く前の段階のものが蕾だと思っていただくとわかりやすいかもしれません。

桜の花芽のできる季節とは

桜の花芽は冬に形成されると思われるかもしれませんが、実は前年の夏です。

桜は春に花を咲かせ、花が散ったあと葉を出します。葉が茂っている夏になると翌年に咲かせるための花芽を作ります。

その後、秋になり落葉すると桜の花芽は休眠期に入り寒い冬を迎えます。桜にとってこの寒い季節が大変重要で、一定期間寒さにさらされることで、休眠から目覚め開花に向けて生長をはじめます。これを休眠打破といいます。

1年間の桜の開花サイクル

休眠打破から開花までの予想

休眠打破は先ほども書きましたように低温に一定期間さらされることで起こりますが、開花は休眠打破の起こった日が毎年一定ではないため、開花予想日は毎年異なってしまいます。例えば暖冬だと休眠打破が遅れ、開花も遅くなります。

この休眠打破が起こったとして、開花の予想をするものに400℃の法則や、600℃の法則というものがあります。

400℃の法則

休眠打破が終わった頃の2月1日以降の毎日の平均気温を足していき、400℃を超えた頃に開花するという法則。

600℃の法則

休眠打破が終わった頃の2月1日以降の毎日の最高気温を足していき、600℃を超えた頃に開花するという法則。

適当なような400℃や600℃の法則は、大幅に異なることもないようですが、年によって厳冬のあと急激に暖かくなったような場合では、400℃の法則で言えば300度台の半ばあたりで開花することもありますので、これらの法則はひとつの目安として考えるとよいでしょうね。

桜の開花


桜の狂い咲きについて

春に咲く桜の花が秋に咲くことがあります。このように季節はずれに咲くことを狂い咲きや返り咲きといいます。

狂い咲きが起こるのは、秋が春のようなぽかぽか陽気になったからだとか言われますが、実はアメリカシロヒトリによる食害や、台風などにより葉を落としてしまったことによるものです。

アメリカシロヒトリはヒトリガ科の白っぽい小型の蛾で、戦後にアメリカから入ってきた外来種です。桜のほか柿やリンゴなど多くの樹木に害を及ぼす、いわゆる害虫です。このアメリカシロヒトリの幼虫を私たちは毛虫と呼び、葉桜の頃になると桜の木の下で見かけることもあるのではないでしょうか。アメリカシロヒトリの幼虫は雑食性で繁殖力が強く、大量発生して桜の葉を食べます。

きちんと葉がある状態で夏を向かえ秋から冬になると、桜の木は冬に休眠打破をし春に開花するのですが、葉がなくなった桜は休眠ホルモンが花芽に届かず、春に似た気温の秋に開花してしまうのです。

同様に台風などで葉が落ちてしまった場合も同じように狂い咲きが起こります。

日本全国でソメイヨシノは綺麗に咲くの?

日本は縦に長い国ですので、北海道と沖縄では気候が全く異なります。

ソメイヨシノは各地でお馴染みの桜ですが、沖縄では上手く開花しません。全くソメイヨシノがないわけではないようですが、冬でも暖かい沖縄では休眠打破が起こらないため、開花には至らないというのが理由です。その代わり、沖縄にはカンヒザクラ(寒緋桜)という桜が咲きます。

では北海道はどうでしょうか?ソメイヨシノは北海道にも咲きますが、北海道って大きいですよね。

北海道でソメイヨシノの標本木に使われているのは札幌までだそうです。また北海道内におけるソメイヨシノが咲く北限は美唄市だということです。それより北だとエゾヤマザクラ(蝦夷山桜)やチシマザクラ(千島桜)が咲きます。

ですからソメイヨシノの北限は北海道美唄市、南限は鹿児島県の種子島になります。

1月下旬頃から沖縄のカンヒザクラの開花があり、2月の半ばを過ぎると、河津桜が開花したというニュースを見るようになります。

そのあと南から順々に桜が開花し始めます。今年はどこにお花見に行こうかと予定を立てるのも楽しみですね。

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