春だけでなく花粉症は一年中ある?花粉症を引き起こす植物いろいろ

心がウキウキする春も、いざお出かけをするとクシャミの連発という人も多いかもしれませんね。斯く言う私も花粉症です。

たいてい新しい年が開けて暫くしてから始まる「春の花粉症」になることが多かったのですが、今秋は春以上の酷さで、飲み薬が手放せず、お天気が良いのに洗濯物はずっと部屋干しでした。他にも同じような人もいらっしゃったのではないでしょうか。私の場合は11月の半ば近くになって、ようやく薬の服用をしなくて済むようになってきました。

このように花粉症をもたらす植物は、春だけでなく秋にもあります。というより1年中あるといったほうがいいかもしれません。

今回は花粉症になる植物について書いてみたいと思います。とは言え、私は医療従事者ではありませんので治療法などではなく、あくまで花屋としてのお話になります。







花粉症になる植物は、ほぼ1年中存在する

花粉症になる植物は一年中ありますが、代表的なものを書いてみる事にしましょう。

春に花粉症になる原因の植物

春に花粉症を発症させるものの代表はスギとヒノキです。

スギはヒノキ科スギ属の常緑針葉樹で、中生代に登場したと言われる起源の古い植物にひとつです。ほぼ日本全土にわたって分布していますが、沖縄県には少ないようです。ヒノキは、ヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹で日本と台湾にのみ分布しています。そして日本国内では本州以南で九州までが分布している地域です。

日本の国土面積は3,779万ヘクタールあり、その内の約70%が森林の面積で、森林面積の約40%が人工林の面積になります。森林面積の18%がスギで、10%がヒノキです。人工林面積に限っていえば、約45%がスギで約25%がヒノキになります。

なんと人工林の約70%がスギかヒノキという花粉症原因の木になってしまっています。

これは第二次世界大戦中及び戦争の復興需要に伴う経済発展のための木材需要への対応などのため、多くスギやヒノキを造林してきたことによります。

スギの花粉

スギの伐採の目安は昔から35年、ヒノキは40年と言われていますが、伐採にもコストがかかることもあり50年を過ぎたスギも多くあるようです。

特に花粉症=スギ花粉と言われるスギの木は、樹齢20年から30年が過ぎたあたりから開花し始め、30年を過ぎると多くの花粉を発生させ飛ばし続けます。それも花粉を飛ばす期間は100年間、衰えないと言われています。

最近では花粉の少ないスギの品種を開発し、植え替えも行なわれているようですが、全てのスギが植え変わるまでにはまだ時間がかかるようですね。

スギとヒノキの区別は葉を見ればすぐにわかります。

スギは次の写真のように細く尖ったような葉をしています。

スギの葉

対してヒノキの葉は次のようになっています。

ヒノキの葉

ヒノキの葉は枝分かれしていて平たく広がっています。

幹での区別は、ヒノキの木肌はごつごつした感じで、スギはヒノキに比べおとなしい感じなのですが、どちらも同じ場所に生えていないと比較しにくいので、葉で覚えておくのが良いでしょう。

秋に花粉症になる原因の植物

秋に花粉症になる原因で多いのは、ブタクサやヨモギといったキク科の植物と、オヒシバ、メヒシバ、エノコログサといったイネ科の植物です。イネ科だからお米のできる稲も秋の花粉症の原因と思われがちですが、イネが原因の花粉症は稲穂ができる秋ではなく、花の咲く初夏です。

特にブタクサは秋の花粉症の代表格とも言われており、どこでも見ることができる植物ですが、元々は日本には自生していない植物でした。原産地はアメリカで、観賞用や緑化のために世界各国へ広まっていったと言われています。

ブタクサの花粉

ブタクサは1年草で冬には枯れますが、環境に対する適応力や繁殖力が強いため、その土地に合わせてどんどん増やしていくことができます。

ブタクサを含むキク科の植物の花粉は粒子が細かい上に突起が多く、吸い込むと咳き込んだり喘息を引き起こす可能性があり、ブタクサ喘息といった発作が起こることがあるので注意が必要です。

このブタクサに隠れてヨモギも秋に花粉症を引き起こします。

ヨモギといえば草団子やよもぎ餅を思い出しますが、よもぎ餅に用いる葉は早春の若芽です。そのヨモギが秋になると花を咲かせ花粉を飛ばします。

ヨモギとブタクサは同じキク科のため、葉がよく似ています。葉だけで見分けることも難しくヨモギ餅を作ったつもりがブタクサ餅になってしまったという失敗もあると聞きます。

次の写真はブタクサの葉です。

ブタクサの葉

次はヨモギです。

ヨモギの葉

写真で見る限りでは、どちらがどちらかわかりません。書いている私も本当に合っているのか不安です。

間違わずに摘む方法ですが、私が小学生の頃に祖母とヨモギ摘みをした時に習ったことがありましたのでそれを記しておきます。ひとつは香りで、ヨモギを摘んだときに少し手で揉むようにするとしっかりとヨモギ餅の香りがするということです。もうひとつはヨモギは葉の裏が白っぽく産毛のような毛が生えていることでしょうか。


その他の花粉症を引き起こす植物

実は花屋をしていて、注文品でない限り仕入れたことのない花があります。それはミモザ!ミモザはひとつひとつの花が小さく可愛い花ですが、花粉の集まりか?!と思うほどで、クシャミが止まらなくなります。笑い話ですが、造花でできているミモザを見るだけで逃げていきたくなるほどです。

上に書いたスギやヒノキ、ブタクサやイネ以外にも花粉症になってしまう可能性のある花や木や草があります。最後にそれらを一覧にしました。

スギ2月~4月
ウメ2月~3月
ハンノキ1月~4月
ヒノキ3月~4月
ミモザ3月~4月
コナラ4月~5月
シラカンバ4月~6月
オオバヤシャブシ3月~4月
ネズ3月~6月
ケヤキ4月~5月
オリーブ5月~6月
カモガヤ5月〜6月
イチョウ4月~5月
アカマツ4月~7月
クリ5月〜7月
イネ5月~8月
ギシギシ5月〜8月
オオアワガエリ6月〜8月
ヒメガマ・コガマ7月〜8月
ヨモギ8月~10月
ブタクサ8月~10月
カナムグラ8月〜10月
ススキ9月〜10月
オヒシバ・メヒシバ9月〜10月
エノコログサ9月〜10月
セイタカアキノキリンソウ10月〜11月

花粉症の人にとっては辛い季節も多いですが、手洗いうがいをして、そして服薬しないといけない時はちゃんと薬を飲んで乗り切りましょう!