紫陽花の育て方、秋色アジサイは色の変化を選ぶ?翌年の開花を選ぶ?

今年の母の日に息子夫婦からプレゼントしてもらったのは、マジカルグリーンファイヤーという、マジカルシリーズのアジサイです。このアジサイは秋色アジサイとも言い、色の変化を楽しむことができます。

育て方は従来のアジサイと同じで良いのですが…

従来は7月半ばくらいには剪定をします。しかし色が変わっていくのを楽しむのであれば、色の変わっていく途中で切ってしまうことは勿体無いように思います。

ここでこのアジサイをどうするのかという葛藤が始まるのです。

写真はプレゼントしてもらったマジカルグリーンファイヤーです。

マジカルグリーンファイヤー

ピンクとグリーンの混じった色で、咲き進むとグリーンが濃くなり秋色に変化していく品種で、可愛い系のアジサイというより、大人っぽい色合いに魅力を感じます。マジカルシリーズは、このグリーンファイヤー以外にもあります。

通常アジサイは1ヶ月程度で花が終わりますが、秋色アジサイは約3ヶ月ほど色の変化を楽しむことができるといわれており、色もアンティークな感じになるため最近人気があるアジサイです。



アジサイは色が変わる花

秋色アジサイの前に、一般的なアジサイのお話をしたいと思います。

アジサイは別名で七変化と呼ばれるほど色が変わる植物です。花言葉の「移り気」というのは、この色の変化から付けられたものです。

アジサイには赤系や青系、紫系などの色がありますが、この色の違いには土のpH値が関係しています。pH値というのは、酸性からアルカリ性の間に0から14の目盛りをつけて、その度合いを表すものです。

pH値 
0~3未満酸性
3~6未満弱酸性
6~8以下中性
8~11以下弱アルカリ性
11以上アルカリ性

土の酸性とアルカリ性によるアジサイの色

アジサイの場合は、土のpHがアルカリ性に傾くと赤系になり、酸性に傾くと青系になると言われています。中性の場合は紫色になります。

これはアジサイの花にはアントシアニンが含まれていて、アントシアニンとアルミニウムが結びつくことで色が変化します。アルミニウムは酸性の土に溶けやすく、アルカリ性には溶けにくい性質があるため、土が酸性になるとアジサイが青くなるのです。

雨には二酸化炭素が含まれているので、多くの土はpH値5程度になっています。ですから日本では青系のアジサイをよく見かけますよね。

アジサイの色を自分で変えてみようと思ったら

アジサイの色を変えようと思ったら、自分で土のpH値を変えてあげると色の変化があります。

  • 青系から赤系にしたい場合:苦土石灰
  • 赤系から青系にしたい場合:硫酸アルミニウム

以上のものを花が咲く前、4月から5月頃に土に加えてあげると色が変わります。しかし一気に変化することは難しく、今より色の変化があれば良いという気持ちで行なってください。

アジサイの花はどれ?

アジサイの花は、あの青い色や赤い色の部分だと思われている人も多いですが、実はあの部分は花ではなくガクのようなものです。

アジサイの花

ガクのようなものを装飾花といいます。装飾というだけあって、アジサイを目立たせる為の看板のような部分ですね。

装飾花の中心にあるポツっとした部分。それが花です。この写真はまだ蕾です。装飾花は、結実させるため虫を誘うために派手になったということだそうです。

次の写真はガクアジサイになります。

アジサイの花

先ほどの装飾花の中心の花が蕾だったのに対し、こちらの花は開花しています。

しかし、装飾花に付く花は中性花と呼び、めしべやおしべが退化している為、結実しません。

写真の奥の方に見えるモシャモシャとした部分、ガクアジサイの中心の部分ですが、それが花です。

その花を両性花と呼び、結実します。結実はしますが、殆どの場合、花後に切ってしまうので見ることは少ないかもしれません。

また、ガクアジサイではないアジサイの場合、装飾花の下の方を見ていただくと両性花があります。機会があればちゃんとした花も見てくださいね。

アジサイの育て方

アジサイは乾燥を嫌いますので、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えるようにしてください。特に夏は水切れを起こさないように、朝夕の2回与えるくらいでちょうど良いと思います。

肥料は花が咲いている時は10日に一度液体肥料を与えます。花の咲いていない時は、緩行性の肥料のほうが安心です。

鉢植えの場合の置き場所は、屋外の半日陰か明るい室内のほうが良いでしょう。直射日光に当てると色が褪せてしまう場合があります。

アジサイの植え替え

鉢植えのアジサイは、花の終わった7月半ばくらいまでに剪定をして大きな鉢に植え替えます。花が咲き終わっていない場合も、色が褪せてきますので、そのタイミングで剪定をしてください。

切る場所は花芽が出てくるところを残す為、花のすぐ下あたりから切るのが良いでしょう。地植えの場合であまりにも大きく育ちそうな場合は、もう少し下から切っても大丈夫です。しかし下の方で切りすぎると花が咲くのは2年後になります。育ちすぎてしまった場合に、翌年の開花を諦めて、思い切って切り戻してこじんまりさせる人もいらっしゃいますので、育てていらっしゃるアジサイを見て切る位置を判断してください。

ここまでアジサイについて書いてきましたが、さて今回の本題である秋色アジサイに話を戻しましょう。

秋色アジサイを7月半ばに剪定するか否か

マジカルシリーズの秋色アジサイは、色の変化を楽しむことができることを最初に書きました。そうすると変化の途中である7月に剪定をすることはできません。

じゃあ秋にでも剪定すればいいのでは?と思われたかもしれませんが、秋に剪定すると花芽が付かず翌年は花を咲かせることができません。ということで、秋色アジサイは今年の秋までの色の変化を選ぶか、来年の開花を選ぶかという究極の選択をしないといけないという事になってしまうのです。究極とは少し大げさでしたね(笑)

実は私自身、母の日に貰ってからどうするかずっと頭の片隅にありました。

秋色アジサイ、今期の結論

私は7月に切ることにしたいと思います。

理由ですが、ひとつは来年に花を咲かせたいということ。もうひとつは、やはり花に対して鉢が小さいということ。そしてプレゼントでもらってから今までの間で、そこそこの色の変化を見ることができたことです。

その中で一番の理由は、やはり大きな鉢にゆったりと植えてあげたいのでこのような結論になりました。私は剪定すると決めましたが、皆様は育てていらっしゃるアジサイと相談して決めてくださいね。

もし最後まで色変わりを楽しみたいと思われたのでしたら、1年おきの開花を楽しむのも良いのではないでしょうか。そうして大きくなってきたら、半分だけ7月に剪定し、残りの半分を秋まで楽しむということも良いですよね。

秋色アジサイを色変わりの最後まで楽しまれた場合の植え替えは、葉が落ちてから行なうようにしてください。

秋色アジサイを鉢植えではなく地植えにした場合、日本ではなかなか秋色を保つことができず、普通のアジサイのような青くなる場合が多いようなので、秋色を楽しみたいのであれば鉢植えのまま、雨の当たらない場所で管理してくださいね。

白いアジサイの場合の色の変化

ここまでアジサイは色が変化すると書いてきましたが、白いアジサイがどうなるのでしょう。

白い紫陽花

実は白い紫陽花は色の変化はありません。理由は白いアジサイはアントシアニンを持っていないからです。ですから白いアジサイは、どのような土壌に植えていただいても白いままです。

梅雨で鬱陶しい気分になりがちですが、紫陽花の花で清涼感を感じてみられてはいかがでしょうか。



追記:自宅で育てている秋色アジサイの生育状態

2018年7月11日

7月半ばも近づき、早く剪定をしないといけない気持ちにはなっていたのですが、花が綺麗なこともあって、ついつい一日伸ばしにしてしまっていたのです。しかし今日、ようやく剪定をいたしました。

花の色はこのように変わりました。

秋色アジサイ7月

赤色よりグリーンが多くなりました。

5月の時の写真と比較すると良くわかりますのでご覧ください。

秋色アジサイの色の変化

毎日見ていると色の変化に気が付きませんが、このように以前の写真と比較すると全く色が異なっています。このままもっと色の変化を楽しみたいという気持ちもありますが、来年のために剪定をします。

アジサイの脇芽

花から2節下を見ると、このように脇芽の出ている節があります。この脇芽の出ている節の上でカットします。今年花が咲かなかった枝はカットをしなくても大丈夫です。

剪定した後、ひとまわり大きい鉢に植え替えをしました。

切った花は、半分をドライフラワーにしてみようと逆さまに吊るし、後の半分は切り花として楽しもうとガラスのコンポートに生けてみました。

アジサイを生ける

剪定も終わりました。来年の開花に向けて育てていきたいと思います。

2019年6月5日

昨年7月に剪定と植え替えをしてから、雨に当たるとpHが変わり、昨年の色にはならないかもしれないと思い、できる限り雨に当たらないように軒下で管理して約11ヶ月が過ぎました。

その間、すくすくと大きくなって剪定の際に植え替えた鉢では小さくなってしまった為、春に深さもある10号鉢に鉢増しをしました。鉢増しをしたらまた大きくなっていき、先ほど測ってみたら直径が60cmになっていました。

前回の鉢のままだと水やりに追いまくられたかもしれませんが、鉢増しのおかげでそこまで水、水!とならずに済みそうです。

さて生育具合ですが、5月になるとアジサイの蕾が見えはじめました。その頃の写真が次です。

アジサイの蕾

アジサイ5月

その後、下のように変化します。

アジサイ5月

この時点ではアジサイの装飾花は緑色です。葉化病になってしまったのではないだろうかと疑ってしまいますね。

葉化病はアジサイの花を構成している花、装飾花、雄しべ、雌しべなどが緑色に変化してしまう病気です。症状がでると数年後には枯れてしまいます。治療法や治療薬はなく、他へ感染させないように、葉化病になっているアジサイを除去処分するしかありません。

原因はファイトプラズマという微生物によるもの、主に昆虫による媒介です。

しかしこのアジサイはマジカルグリーンファイヤーなのでグリーンになるのは当然でしょうし、ピンクやブルーのアジサイも、最初の頃は葉緑素のためにグリーンなので、安心しつつも気にしながら毎日観察していたら少しずつ赤い色が出始めてきました。

マジカルグリーンファイヤー

6月5日現在の写真です。まだ赤い色は少ないですが、今年も昨年と同じ色で咲いてくれるようです。

2019年6月10日

6月5日から5日が経ちました。日に日に赤くなり、いかにもグリーンファイヤーという色になってきました。

今日は上に書いていた「アジサイの花はどれ?」のところで、ガクアジサイで説明していたことと「ガクアジサイではないアジサイの場合、装飾花の下の方を見ていただくと両性花があります。機会があればちゃんとした花も見てくださいね。」などと、お読みいただいている人に丸投げしている感がありましたので、我が家のグリーンファイヤーで少し書いてみます。

今日アジサイを見ていますと、このようになっていました。先ずはまだ蕾の状態の中性花です。

アジサイ中性花蕾

殆どがこのような蕾の状態ですが、下の写真のように中性花の咲いているのもありました。

アジサイ中性花

そして装飾花をかき分けて覗いてみると、アジサイの本当の花ともいえる両性花があります。

アジサイ両性花

ということで、今日はアジサイの花についての続きの内容でした。